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1998 年度 実績報告書

腰椎椎間板ヘルニアの自然消失機序に関する基礎的・臨床的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09671523
研究機関藤田保健衛生大学

研究代表者

吉沢 英造  藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (60084555)

研究分担者 伊藤 正純  藤田保健衛生大学, 医学部, 助手
小林 茂  藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (80234821)
中井 定明  藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (10247645)
キーワード腰椎 / ヘルニア / 自然縮小 / 神経根 / 腰痛 / 坐骨神経痛
研究概要

本年度の研究では、まず基礎的研究で実験動物にイヌを使用し、尾椎より採取した椎間板組織を髄核と線維輪にわけ、それぞれを硬膜外腔の腰神経根上におき、1・3・6・12週間後の椎間板組織の変化を形態学的手法(組織像、透過型増子顕微鏡像)および免疫組織化学的手法を用いて比較・検討すた。その結果、神経根上に留置した1週間以後の椎間板組織内には、新生血管と炎症性細胞の浸入が認められた。この組織の免疫組織化学染色では、CD45陽性を示すT細胞やCD68そしてMAC-1陽性を示すマクロファージが多数認められた。また、インターロイキン-1β(IL-1β)、腫瘍壊死因子(TNF-α)、そして誘導型一酸化窒素(i一NOS)などは、血管内皮や軟骨細胞の他に椎間板内に侵入した多数のマクロファージにも染色され、これらの炎症性サイトカインや一酸化窒素が椎間板内の細胞外マトリックスの分解に関与しているものと考えられた。一方、神経根内の検索では,マクロファージなどの炎症性細胞の出現はなく、これらの炎症性サイトカインや一酸化窒素陽性を示す細胞の増加は見られなかった.また、臨床的検討においても手術時採取したヘルニアの病理像と免疫組織化学染色標本を比較・検討した.その結果、基礎的研究で得られた結果と同様、マクロファージなどの炎症性細胞の侵入していた領域で、IL-1β・TNF-α、そしてi-NOS陽牲を呈する細胞が多数出現しており、これらの化学的因子がヘルニアの自然縮小に深く関与しているものと考えられた。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] S.Yamada: "Introradicular inflammatory changes after compressed nerve root damage; The pathophysiology of intravadicular chemical inediotors" Microcirculation annual. 14. 115-116 (1998)

  • [文献書誌] S.Kobayashi: "Effects of arterial ischemia and venous congestion on the lumbarnerve root" Microcirculation annual. 14. 117-118 (1998)

  • [文献書誌] 山田秀一: "腰部脊柱管面積の経年的変化;MRIによる観察" 中部整災誌. 41. 771-772 (1998)

  • [文献書誌] 山田秀一: "腰椎椎弓切除後に生ずる硬膜外腔の炎症性変化が神経根に及ぼす影響" 中部整災誌. 957-958 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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