研究課題/領域番号 |
09671528
|
研究機関 | 久留米大学 |
研究代表者 |
薗田 恭輔 久留米大学, 医学部, 助手 (00289464)
|
研究分担者 |
西田 俊晴 久留米大学, 医学部, 助手
後藤 博史 久留米大学, 医学部, 助手 (40186896)
永田 見生 久留米大学, 医学部, 教授 (50140687)
|
キーワード | 変形性頚椎症 / 頚部神経根症 / 頚部脊髄症 / 調査票 |
研究概要 |
平成11年度、頚椎の慢性的後屈負荷による早期退行変性を検討するために、我々は、30歳〜60歳代の作業肢位で頚部の後屈動作を要する高所収穫農業従事者(ぶどう・なし)208名に検診を行った。検診内容はアンケート調査及び問診、整形外科学的理学所見の診察、頚椎の単純X線(側面機能撮影)を施行した。また、対照群として、頚部の後屈動作を要さない農業従事者(なす・稲)196名に対しても同様の検診を行った。 現在検診結果について、(1)アンケート調査による自覚症状、(2)単純X線による頚椎退行変性及び脊柱管狭窄因子の有無、(3)理学所見による脊髄症の有無を検討中である。また、11月には中間報告として、ぶどう作業者131名となす作業者122名を比較した結果を第98回西日本整形・災害外科学会で発表した。発表内容は、以下の如くであった。(1)自覚症状では、頚肩腕痛はぶどう作業者に多く認められ、腰痛は共に50%近く認められた。(2)単純X線において、ぶどう作業者に早期退行変性発生を認めた。(3)頸椎退行変性重症度を評価した結果、ぶどう作業者はどの年代においても重症度が高かった。(4)頚椎後屈位における動的脊柱管狭窄、いわゆる Dynamic factor の陽性者もぶどう作業者に多かった。 平成12年度では、一般群(非農業従事者)に対する検診も行う予定である。以上3群に対する検診結果に統計学的処理を加え分析し、慢性的後屈負荷による頚椎退行変性への影響及び脊髄症発症との因果関係を検討する。
|