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1998 年度 研究成果報告書概要

麻酔・手術後の睡眠障害に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09671533
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関弘前大学

研究代表者

高橋 敏  弘前大学, 医学部・附属病院, 助手 (10236276)

研究分担者 小谷 直樹  弘前大学, 医学部・附属病院, 講師 (30205405)
研究期間 (年度) 1997 – 1998
キーワード麻酔 / 手術 / 睡眠障害 / ケタミン / インフルレン / サイトカイン / インターロイキンー1 / 腫瘍壊死因死
研究概要

催眠は単なる休息ではなく、とくに中枢神経系の回復にとって欠かせないものである。また催眠は免疫系とも深く関わっているおり、免疫系の中心を担っているサイトカインのは催眠調節作用を有している。これらのことから中枢神経系と免疫系は密接に関係していることが解ってきた。一方、麻酔・手術後にレム睡眠の減少に代表される睡眠障害が生じることはこれまで報告されてきたが、そのメカニズムや意義、さらには解決法については殆ど研究されていなかった。そこで本研究はこれらの問題点の解明を目的として行われている。本研究においてわれわれは静脈麻酔薬ケタミンがウサギの睡眠量を増やすことを見出した。ケタミンはとくにノンレム睡眠を増やし、またその時の睡眠の深さも増すことがわかったがこの作用はケタミン投与後3日にわたって続いた。一方吸入麻酔薬のイソフルレンは睡眠量を減少させ、手術後の睡眠障害の一因になっている可能性が示唆された。さらに手術浸襲の睡眠障害のメカニズムを検討する目的でインターロイキン-1と腫瘍壊死因子の睡眠調節作用を検討したが、脳内に存在するこの二つのサイトカインが密接に関係しあって睡眠を調節していることが解明され、手術後催眠障害のメカニズムにサイトカインが深く関係していることが考えられた。以上のことから、一般に減少するといわれている手術後の睡眠障害に対して、手術中の麻酔薬としてケタミンを用いることが有効な方法である可能性が示唆された。また麻酔薬とサイトカインの相互作用が手術後睡眠障害の鍵となることが示唆された。

  • 研究成果

    (9件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (9件)

  • [文献書誌] Satoshi Takahashi: "Ketamine alters sleep in rabbits"New Balanced Anesthesia. 1. 277-278 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Satoshi Takahashi: "Somnogenic relationships between Tumornecrosis factor and interleukin-1"American Journal of Physiology. (印刷中).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Satoshi Takahashi: "Bispectral index periodically changes during spowtaneous sleep in man"Anesthesia and Andlgesia. 86. S234-234 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Satoshi Takahashi: "Inhibition of tumor necrosis factor and interleukin-1 atlenuates physiological sleep in rabbits"Society for neuroscience abstracts. 24. 938-938 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] 高橋敏: "眠りのバイオロジー:われわれはなぜ眠るか 催眠のメカニズムからみた麻酔"イディカル・サイエンス・インターナショナル. 123 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Takahashi S, et al.: "Ketamine alters sleep in rabbits"New balanced anesthesia. 1. 277-278 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Takahashi S, et al.: "Bispectral index periodically changes during spontaneous sleep in man."Anesthesia and Analgesia. 86. S234 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Takahashi S, et al.: "Somnogenic relationships between tumor necrosis factor and interleukin-1."American Journal of Physiology. (in press).

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [文献書誌] Takahashi S, et al.: "Inhibition of tumor necrosis factor and interleukin-1 attenuates physiological sleep in rabbits."Society for neuroscience abstracts. 24. 938 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2001-10-23  

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