研究課題/領域番号 |
09671549
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研究機関 | 富山医科薬科大学 |
研究代表者 |
山崎 光章 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (70158145)
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研究分担者 |
渋谷 伸子 富山医科薬科大学, 附属病院, 講師 (40178926)
畠山 登 富山医科薬科大学, 附属病院, 助手 (70251907)
伊藤 祐輔 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (70018307)
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キーワード | 血管平滑筋 / 膜電位 / イソフルラン / セボフルラン / プロポフォール / WKYラット / SHRラット / K^+チャネル |
研究概要 |
ペントパルピタール麻酔下に、ラット(正常圧モデルとしてWKYラット、高血圧モデルとしてSHRラットを用いた)の大腿動・静脈にカニューレーションした(動脈圧測定および静脈路確保)。ラットの呼気ガスをモニターし、ハーバードベンチレーターにて人工呼吸した。開腹後、実体顕微鏡付き実験チャンバー上に剥離した動・静脈を固定し、physiological salt solutionを血管外から灌流した。ガラス管微小電極を動・静脈壁に挿入し、微小電極増幅器を用いて膜電位を測定・記録した。 高血圧ラットでは、正常圧ラットに比べ血管平滑筋細胞の膜電位が浅い傾向にあった。吸入麻酔薬(イソフルラン、セボフルラン)およびプロポフォールは、血管平滑筋細胞の膜電位を過分極させた。また、高血圧ラットでは正常圧ラットに比べ、この膜電位の過分極の程度がより大きかった。 次に、K^+チャネルブロッカーである4-aminopyridine(Kv)、iberiotoxin(KCa)、BaCl_2(K_<IR>)、glybenclamide(KATP)をそれぞれ血管外から適用した。イソフルランをラットに吸入させ、イソフルランの血管平滑筋細胞膜のK^+チャネルに対する作用について検討した。イソフルランは、aminopyridine、BaCl_2存在下においては過分極作用を示したが、iberiotoxin、glybenclamide存在下においては過分極作用を示さなかった。このことは、イソフルランがKCa.K_<ATP>チャネルを開くことを示唆する(1999年度:Anesthesiologyに発表予定)。
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