研究課題/領域番号 |
09671564
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
平川 方久 岡山大学, 医学部, 教授 (70033058)
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研究分担者 |
赤木 玲子 岡山県立大学, 保健福祉学部, 助教授 (50150967)
高橋 徹 岡山大学, 医学部, 助手 (40252952)
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キーワード | ハロタン / ストレス蛋白 / ヘム / ヘムオキシゲナーゼ |
研究概要 |
雄性ラットにフェノバルビタールの投与により肝にヘム(鉄-プロトポルフィリン体)含有蛋白である薬物代謝酵素:チトクロームP450を誘導した後、低濃度酸素下に吸入麻酔薬ハロタンを投与すると肝障害が発生する(低酸素ハロタン肝障害モデル)。このとき低酸素下ハロタン吸入後にチトクロームP450量の減少、肝細胞の遊離ヘム量の増加、ヘム分解の律速酵素であり、かつストレス蛋白(HSP32)であるヘムオキシゲナーゼmRNAが誘導されたことから、ヘム依存性酸化的ストレスがヘムオキシゲナーゼの誘導に関与すると考えられた。次に、ヘムオキシゲナーゼの組織局在を免疫組織化学法により検討した。その結果、ヘムオキシゲナーゼ蛋白は肝障害の認められる中心静脈周囲の肝実質細胞に特異的に発現していることが明らかとなった。さらに、ハロタン肝障害にヘムオキシゲナーゼが果たす役割を明らかにするために、ヘムオキシケナーゼの強力な誘導物質であるヘミン前投与によるヘムオキシゲナーゼ活性の上昇がハロタン肝障害に及ぼす影響を検討した。その結果、ヘミン前投与群ではヘミン非投与群に比べ、肝逸脱酵素である血清ALT値の低下と肝組織障害の著しい軽減が認められた。これらの事実は、肝遊離ヘムがpro-oxidantとしてハロタン肝障害に関与し、誘導されたヘムオキシケナーゼは細胞毒である遊離ヘムを分解することにより、生体防御的に働く可能性を示している。
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