研究課題/領域番号 |
09671588
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研究機関 | 金沢医科大学 |
研究代表者 |
青野 允 金沢医科大学, 医学部, 教授 (10014218)
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研究分担者 |
阿部 浩 金沢医科大学, 医学部, 講師 (30175913)
松田 富雄 金沢医科大学, 医学部, 講師 (70181732)
上田 善道 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (50271375)
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キーワード | 遅発性神経細胞死 / 海馬 / 誘導型一酸化窒素合成酵素 / NF-κB / 低体温療法 / Fas / FasL / スナネズミ |
研究概要 |
海馬錐体細胞の遅発性神経細胞死におけるアポトーシス誘導機構の上流因子として誘導型ー酸化窒素合成酵素(inducible nitric oxide symthase:iNOS)が関わっていることを、スナネズミの一過性前脳虚血モデルを用い、昨年度までに報告した。今年度は、遅発性神経細胞死の分子機構を1.転写因子であるNF-κB、2.虚血中の軽度低体温、3.Fas/FasLの関与に注目して解析した。 1. NFIBがiNOS遺伝子への転写活性化因子となるかの (1) NF-κBにおける核内移行を免疫組織学的手法、ウエスタンブロット法、ゲルシフトアッセイ法により証明 結果:海馬CAl錐体細胞において虚血再潅流20〜30分後をピークとするNF-κBの核内移行を確認した。 (2) IκBのリン酸化と分解を免疫組織学的手法、ウエスタンブロット法を用いて検討 結果:今回、明らかな傾向は得られなかった。 2. 一過性脳虚血中の軽度低体温(34℃)がiNOS発現誘導機構におよぼ(1) アポトーシス関連遺伝子群の動態変化を免疫組織学的手法、核酸3'-OH末端のin situ end-labeling法、ウエスタンブロット法、Reverse transcription-polymerase chain reaction(RT-PCR)法により解析 結果:海馬CAl錐体細胞においてiNOS遺伝子の抑制とbcl-2遺伝子の過剰発現が確認された。その結果として遅発性神経細胞死が抑制された。 3. 遅発性神経細胞死の上流因子にFas、FasLが関与するかの (1) FasおよびFasLの発現を免疫組織学的手法、ウエスタンブロット法、RT-PCR法により解析 結果:海馬CAl錐体細胞において非虚血時よりFasならびにFasLは存在した。一過性脳虚血によりFasLは海馬CAl領域で選択的に発現が亢進した。 海馬CAl錐体細胞において、虚血再潅流後早期のNF-κBの活性化、ならびにFasLの発現亢進を確認した。また、低体温療法の基礎的データを収集できた。FasLに関してはimune-privilegeの作用も考えられ、今後の検討を予定している。
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