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1998 年度 実績報告書

神経因性膀胱の薬物治療-グルタミン酸及びセロトニン受容体を中心とする基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09671598
研究機関北海道大学

研究代表者

柿崎 秀宏  北海道大学, 医学部附属病院, 講師 (10241324)

研究分担者 柴田 隆  北海道大学, 医学部附属病院, 助手 (50292032)
キーワード神経因性膀胱 / グルタミン酸受容体 / セロトニン受容体 / 排尿反射路
研究概要

代謝型グルタミン酸受容体(mGlu R)の刺激薬あるいは拮抗薬がラット排尿反射路にどのような作用を及ぼすかにつき検討した。はじめに膀胱内に一定の速度で生理食塩水を注入し、周期的に膀胱収縮が観察される条件下で薬剤の効果を判定した。mGluR I,IIの拮抗薬であるα-methyl-4-carboxyphenylglycine(MCPG)は静脈内投与(0.1-5mg/kg)、脊髄クモ膜下投与(1.5μg)のいずれによっても膀胱収縮には全く影響を与えなかった。mGluRII,III,V,I の刺激薬(II,III>>V>I)であるtrans-1-amino-1,3cyclopentanedicarboxylicacid(trans-ACPD)は静脈内投与(1-10mg/kg)では排尿反射に影響を及ぼさなかったが、脊髄クモ膜下投与(10μg)では膀胱収縮の抑制が認められた。
このようにtrans-ACPDは排尿反射を抑制することが確認された。膀胱を充満させ、等容量性の膀胱収縮を誘発し、trans-ACPDを脊髄クモ膜下投与(1-10μg)すると、5μg以上の投与で膀胱収縮が抑制された。また抑制時間はdose-dependentであることも判明した。trans-ACPDの作用部位を検討するため、ラットの脳幹部橋排尿中枢の電気刺激により誘発される膀胱収縮に対するtrans-ACPDの脊髄クモ膜下投与の効果を検討した。脳幹部橋排尿中枢の電気刺激により誘発される膀胱収縮は、trans-ACPD 10μgの投与により、平均で前値の27%にまで低下した。このように、trans-ACPDは排尿神経路のうち少なくとも下行性神経路の仙髄レベルに作用することが判明した。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kakizaki, H: "Role of spinal Glutamatergic Trunsmission in the Ascending Limb of the Micturition Reflex Rcflex Pathway in the Rat." The Journal of Pharmacology and Experimential Thorapentics.285・1. 22-27 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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