研究課題/領域番号 |
09671607
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高井 計弘 東京大学, 医学部附属病院分院, 講師 (80154730)
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研究分担者 |
松島 常 東京大学, 医学部附属病院分院, 助手 (60157310)
保坂 義雄 東京大学, 医学部附属病院分院, 講師 (70133080)
北村 唯一 東京大学, 医学部附属病院分院, 助教授 (70010551)
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キーワード | 膀胱摘除 / 代用膀胱 / 自然排尿 |
研究概要 |
平成9年度の本研究の実績として、新たに5症例の膀胱癌の代用膀胱施行例を加えた。またこれまでの代用膀胱の追跡症例も脱落例はなく、死亡した2例以外の生存患者計13例をプロトコールに則り諸検査を進めている。 問診、症状のアンケート調査では、代用膀胱の排尿困難や尿失禁などの不全例の発生はなく、自己導尿に移行した症例も無い。X線学的検討では、上部尿路の障害はなく、排尿時代用膀胱尿道造影で逆流現象を見たものはいない。癌の再発を認めているものは1例あった。ウロダイナミックス検査では術後1年間での代用膀胱内圧の安定化、代用膀胱不随意収縮波の消失などの変化が確認されている。3年以上経過例でも著変なく安定した膀胱内圧、尿道閉鎖圧を確認できている。性機能が保たれている若年者では、術前に近い定期的な性交渉を行っている。 機能良好な代用膀胱を得るためには、手術時に確実に尿道括約筋を残すことであるが、その手術方法については、代用膀胱の術後早期結果を合わせ日本泌尿器科学会雑誌、第88巻、8号に論文として発表した。 平成10年度もすでに1例の代用膀胱例を経験しており、これまでの症例をさらにX線学的検査及びウロダイナミックス検査などにより経過観察していく予定である。
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