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1998 年度 実績報告書

尿路性器におけるPACAPの神経伝達物質としての意義の研究

研究課題

研究課題/領域番号 09671612
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

辻井 俊彦  東京医科歯科大学, 医学部, 講師 (90217307)

研究分担者 影山 幸雄  東京医科歯科大学, 医学部, 助手 (10211153)
増田 均  東京医科歯科大学, 医学部, 助手
東 洋  東京医科歯科大学, 医用器材研究所, 助教授 (20134736)
キーワード陰茎勃起 / 神経伝達物質 / ムスカリン受容体 / PACAP / 尿道 / アドレナリン受容体 / 精管
研究概要

今年度は陰茎勃起におけるPACAPの作用について研究を継続したのに加えて,尿路,精路における作用についてもさらに知見を広げるために,まず尿道,精管,精巣白膜についてアドレナリン,コリン作動性神経に関する神経伝達物質およびその受容体の解析をおこなった.
(1) 陰茎動静脈に対するPACAPの作用:PACAPはウサギ陰茎動静脈標本を持続的に弛緩させたが,静脈の弛緩反応は動脈より100倍以上低濃度からみられ,PACAPがとくに海綿体からの血液流出抵抗を下げることが推測された.VIPの作用との比較から,血管に対する作用はVIPとPACAPの両者に同等の親和性を持つtype2のPACAP受容体を介しておこると考えられた.
(2) 陰茎内圧測定実験:再現性のよい動物モデルの作成が難しく,研究期間中にはPACAPの作用を検証するデータを得るにいたらず,さらに研究を継続中である.
(3) オス尿道のムスカリン受容体:ウサギ後部尿道の近位部と遠位部のムスカリン受容体サブタイプを受容体結合実験,in vitro収縮実験で検討した.結合実験では近位部も遠位部もM3受容体が多いが,M3受容体刺激に対して近位部では収縮を,遠位部では弛緩を示した.この反応の部位差はM3受容体とNO-_CGMPの系とのカップリングの違いによって生じていると考えられた.
(4) 精管と精巣白膜のアドレナリン受容体:ウサギ精管と精巣白膜のアドレナリン受容体刺激に対する反応をin vitro収縮実験で比較した.精管ではアドレナリン作動性神経刺激のほうが外因性に投与したnoradrenaline(NA)より強い収縮を示すのに対して精巣白膜では神経刺激より外因性NAに対して強い収縮を示した.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Nagahama K, Tsujii T, Morita T, Azuma H, Oshima H: "Differences between proximal and distal portions of the male rabbit posterior urethra in the physiological role of muscarinic cholinergic receptors." British Journal of Pharmacology. 124 (7). 1175-1180 (1998)

  • [文献書誌] Tsujii T, Kihara K, Masuda H, Oshima H, Sato K, Azuma H: "Contractile responses of rabbit testicular capsule and vas derefens to exogenous and endogenous norepinephrine." Japanese Journal of Pharmacology. 74 Suppl. 1. 447 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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