前立腺癌培養細胞株PC-3を免疫源として免疫されたBalb/cマウスの脾細胞とマウス骨髄腫細胞を用いてハイブリドーマを作成した。当初、レクチンUEA-1をウェルに固相化しPC-3のcell lysateを反応させ、それにハイブリドーマの培養上清を反応させる方法でスクリーニングを行う予定であったがコストが高いため、この方法を2次スクリーニングとし、1次スクリーニングにはウェルにフォルマリンで固定したPC-3細胞との反応を用いた。 この方法を用いて、現段階で2A1と4B7のUEA-1が結合する糖鎖を含むPC-3細胞内物質に対するモノクローナル抗体を産生するハイブリドーマを得た。両者ともヒトから得た前立腺癌の組織に反応した。正常組織との反応性に関しては、泌尿器科領域では腎との反応性が認められた。現在、affinity chromatographyにて抗原の精製を行っている。
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