研究課題/領域番号 |
09671679
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
産婦人科学
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
大橋 一友 大阪大学, 医学部, 講師 (30203897)
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研究分担者 |
下屋 浩一郎 大阪大学, 医学部, 助手 (40291950)
佐治 文隆 大阪大学, 医学部, 助教授 (90093418)
徳川 吉弘 大阪大学, 医学部, 助手 (70283786)
東 千尋 大阪大学, 医学部, 講師 (20151061)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1998
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キーワード | ヒト精子 / ヒト卵 / 先体反応 / 受精分子 / CD46 |
研究概要 |
先体反応終了後にヒト精子上に存在するCD46の受精分子としての機能を明らかにした。CD46の各short consensus sequence(SCR)に対する抗体による受精阻害実験よりSCR3に受精レセプターとしての働きが判明した。またこの部位は卵結合レセプターではなく細胞融合に関与することが判明した。麻疹ウイルスのfusion receptorとしてのCD46の作用部位はSCR2であり、補体制御作用はSCR1に存在することより、SCR3はCD46の新しい作用部位であることが考えられる。 ついで精子の受精レセプターであるCD46の異常が不妊と関連するかについて検討を行った。まず受精に関与すると考えられる機能的な先体反応(functional acrosome reaction)と細胞障害による先体損傷(acrosomal damage)を鑑別する方法として、レクチンと抗CD46抗体による精子二重染色法を確立した。この測定方法によりCD46の発現の有無による先体反応の機能的な鑑別が可能となった。アルブミン存在下のヒト精子では機能的な先体反応は先体損傷に比べて時間経過とともに急速に増加していくことが判明した。また不妊カップルの男性では健常男性に比較して先体損傷率が高く、この現象は従来のレクチン染色では検出できなかった。さらに体外受精症例で通常の精液検査では正常であったにもかかわらず受精が見られなかった症例においては、先体損傷率が有意に高率であることが示された。
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