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1997 年度 実績報告書

SCC抗原遺伝子プロモーターの同定と子宮頚癌組織特異的遺伝子治療の試み

研究課題

研究課題/領域番号 09671688
研究種目

基盤研究(C)

研究機関愛媛大学

研究代表者

濱田 雄行  愛媛大学, 医学部・附属病院, 講師 (90172973)

キーワード子宮頚癌 / プロモーター / 遺伝子治療 / 扁平上皮癌
研究概要

扁平上皮癌の腫瘍マーカーであるsquamous cell carcinoma antigen(SCCA)は、子宮頸部扁平上皮癌組織より抽出された分泌蛋白であり、SCCA1およびSCCA2の2種類の蛋白からなりSCCA1は主として正常扁平上皮、SCCA2は主として扁平上皮癌で産生される。SCCA2は、390個のアミノ酸および1.7kbのcDNAからなり、子宮頸癌の0期で10%から□期で90%、さらに再発性子宮頸癌の90%、肺癌の60%、食道癌の50%、頭頸部癌の55%に陽性率を示す。SCCA2は、扁平上皮癌でのみ産生され、正常扁平上皮ではほとんど産生されず、その産生量は癌の悪性度と比例する。遺伝子治療は、新たな癌に対する治療として主としてアデノウィルスが用いられ期待されているが、そのほとんどが肝臓に集積されることが問題とされている。我々は、扁平上皮癌特異的遺伝子治療を試み、アデノウィルスの副作用を減少せしめ、さらに効果を高めるため、SCCA2の遺伝子プロモーターのクローニングを試み、その活性を確認した。exonは、8個からなっておりexon1からexon8までのintoronを含めてシークエンスを行いこれは全長6kbであり、さらにその上流5kbのところも全てシークエンスを行った。プロモーター活性を有するのは、ATG siteの上流600bpのところにあり、luciferase活性を確認したところ、SCCA2を産生する子宮頸癌細胞株、肺癌細胞株、食道癌細胞株、皮膚癌細胞株、頭頸部癌細胞株に高い活性を有することが明らかとなった。また、SCCCA2をほとんど産生しない初期培養細胞である正常ケラチノサイト、卵巣癌細胞株、子宮体癌細胞株、胃癌細胞株、大腸癌細胞株、脳腫瘍glioma細胞株ではその活性が認められなかった。今後、このプロモーターをアデノウィルスベクターに組み込み、扁平上皮癌特異的な遺伝子治療を試みたい。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Gotoh,A et al: "Gene therapy with p21^<WAF1/CIP1> adenovirus for human prostets carcer" J.of Urology. 158. 636-641 (1997)

  • [文献書誌] Sarkar.A.s et al: "Evaluation of cellul an immune response in rhesus mon keys subjected to adinevirus-mediated gene tranefer into cervix" Cancer Gene Therapy. (in print).

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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