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1997 年度 実績報告書

卵巣癌体腔細胞を用いた癌化学療法のファジィ理論治療効果判定モデルに関する検討

研究課題

研究課題/領域番号 09671692
研究種目

基盤研究(C)

研究機関九州大学

研究代表者

重松 敏之  九州大学, 医学部, 助手 (30253438)

研究分担者 坂井 邦裕  九州大学, 医学部, 助手 (70264033)
加来 恒壽  九州大学, 医学部, 講師 (60185717)
斎藤 俊章  国立病院九州がんセンター, 医長 (80162212)
嘉村 敏治  九州大学, 医学部, 助教授 (30152870)
キーワード卵巣癌 / 体腔細胞 / ファジィ理論 / 治療効果判定モデル
研究概要

目的の項に揚げたように卵巣癌の症例で体腔の癌細胞を材料に細胞レベルで抗癌剤の治療効果判定を行えるように、ファジィ理論を応用した癌化学療法の治療効果判定モデルを作成することを研究全体の起点と位置付けて、平成9年度は下記事項を施行した。
1. 症例の抽出
初年度からの症例で初発癌、再発癌に関わらず卵巣上皮性腺癌で胸水あるいは腹水の癌性体腔液貯留を来した症例でfirst line chemotherapy、second line chemotherapyのいずれかの初回治療前の症例を対象にした。体腔液採取は開腹術時に採取するか胸腔・腹腔穿刺時に採取した。採取する時期は癌化学療法施行前、施行中および施行後の最低3回は採取し、加えて癌化学療法施行時においては必要に応じて可能な限り頻回に採取した。
2. 細胞学的所見の記載
卵巣癌体腔液の癌細胞の検体を用いて1.核クロマチンの増量、2.核クロマチン分布の不均等、3.核の肥大、4.核小体の大きさ、5.核小体の数、6.細胞集団内の核の大小不同、7.細胞集団内の核クロマチン差、8.細胞の配列、極性の乱れ、9.核配列、核間距離の不定、10.細胞の不規則重責性、11.細胞質量、12.細胞境の状態、13.孤立性異形細胞の存在の13項目をポイントとして細胞診断を行い、0から1までの0.1刻みの10段階の点数をつけた。同時に癌細胞の接着能の指標としてインテグリン、浸潤能の指標としてMIB-1蛋白、転移能の指標としてCD44-v6を免疫化学的に染色し、同様にその染色強度に対し0から1までの0.1刻みの10段階の点数をつけた。
3. 治療効果の判定
初年度に癌化学療法が終了した症例はその都度に治療効果を判定した。癌化学療法施行前に開腹術を施行した症例はその手術所見と残存病変の精確な記載と残存病変に関しては術後に可能な限り早期に画像診断等で病変の大きさと性状を評価した。癌化学療法施行中は少なくとも体腔液採取時には必ず同一の画像診断等で残存病変の追跡を行った。癌化学療法終了後に試験開腹した症例は初回開腹時の残存病変と比較し、癌化学療法終了後に試験開腹できなかった症例は画像診断で追跡した測定病変を評価し、いずれも日本癌治療学会の固形がん化学療法直接効果判定基準に従い治療効果の判定を行った。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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