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1998 年度 実績報告書

癌化におけるHPVE7の役割

研究課題

研究課題/領域番号 09671695
研究機関九州大学

研究代表者

西田 純一  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (40264113)

研究分担者 松田 貴雄  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (10304825)
加藤 聖子  九州大学, 生体防御医学研究所, 助手 (10253527)
加藤 秀則  九州大学, 生体防御医学研究所, 講師 (60214392)
和氣 徳夫  九州大学, 生体防御医学研究所, 教授 (50158606)
キーワードHPV / E7 / SM_αアクチン / bcl-2 / c-iun / テロメレース / 子宮頚癌 / リンパ節
研究概要

1. E7はc-junを介し、SMαアクチン発現を制御すると考えられた。そのため、E7との結合性は保持されているが、AP-1活性を欠く、変異c-jun(c.jun△287-331)をE7発現細胞へ遺伝子導入した。E7によるSMαアクチン発現抑制にAP-1活性の増大が必要であれば、c.jun△287-331がc-junと競合することにより相対的にE7とc-junとの会合によるAP-1活性の滅弱がもたらされ、SMαアクチン発現の抑制が解除されると想定される。しかし、c-jun△287-331は、E7によるSMα発現抑制には、影響を与えなかった。従って、E7によるSMαアクチン発現制御には、c-junとの相互作用が重要ではあるが、AP-1活性の増大は関与しないと報告された。
2. bcl-2がE7による不死化細胞の樹立に関与するかを解析する目的で、新たにラット初代培養線維芽細胞(REF)を用い、E7単独、E7+bc12、E7+E6の組合せで遺伝子導入を行った。一般にE7遺伝子では、アポトーシス誘導能のため、細胞株の樹立の効率は低いとされている。ところが、いづれの組合せにおいても、得られたクローン数は同程度であった。bcl-2はテロメレース活性化を増大させることが示されており、かつテロメレース活性の獲得は細胞不死化とい関連性を有する。テロメレース活性をTRAP法にて観察した結果、REFを含め全ての細胞でその活性がほぼ同程度に観察された。従って用いたREFはテロメレース活性を有しており、そのため、E7単独導入により多数のクローンが形成されたと考えられた。従来の報告と対比すると、E7による細胞の不死化にはテロメレース活性の獲得が必須であると推測される。テロメレース活性を欠く、初代培養細胞を用いた解析を現在進めている。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Hachiya, T., et al: "WAF1 Genotype and Endometrial Cancer susceptibility." Gynecologic Oncology. 71(in press).

  • [文献書誌] Shimizu, A., et al: "CyclinG Contributes to G2/M arrest of cells in response to DNA Damage." Biochemical and Biophysical Research Communications. 242. 529-533 (1998)

  • [文献書誌] Kato, K., et al: "Oncogenic Ras modulates epidermal growth factor responsiveness in endometiral carcinomas." European J. Cancer. 34・5. 737-744 (1998)

  • [文献書誌] 西田純一他: "漢方薬の腫瘍免疫関連遺伝子発現に及ぼす影響" 産婦人科 漢方研究のあゆみ. 15. 90-93 (1998)

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公開日: 1999-12-13   更新日: 2016-04-21  

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