研究課題/領域番号 |
09671708
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 大阪市立大学 |
研究代表者 |
田中 哲二 大阪市立大学, 医学部, 助手 (80275255)
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研究分担者 |
荻田 幸雄 大阪市立大学, 医学部, 教授 (00047086)
梅咲 直彦 大阪市立大学, 医学部, 助教授 (20106339)
出口 昌昭 大阪市立大学, 医学部, 助手 (10275258)
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キーワード | 放射線治療 / 子宮癌 / 放射線感受性 / 放射線増感療法 |
研究概要 |
研究実績の概要 放射線治療には組織型による放射線感受性に大きな差があり、婦人科領域では扁平上皮癌以外にはあまりその治療効果が期待できない。しかし、放射線感受性を制御する細胞外刺激分子の発見は放射線治療の適応拡大を期待できる。我々はこの放射腺治療適応拡大のためのin vitro実験系を確立し、以下の現象を発見した。1)各種培養細胞株を使った実験系より3日間以内に放射線感受性が判定可能な簡易測定系を確立した。2)この測定系を用いて、各種抗癌剤、各種サイトカインを添加して放射線効果を比較したところ、組織型によっては添加した抗癌剤やサイトカインにより大きく感受性が変化することを証明した。これまで放射線感受性が低いとされていた腺癌も低濃度のある種のサイトカインを添加することにより著しく放射線感受性が亢進することも証明した。3)放射線感受性を制御する細胞内シグナル伝達分子のほとんどは不明である。そこで我々は放射線感受性制御分子を同定するために放射線感受性癌細胞株より放射線耐性株を樹立し、一方で放射線非感受性癌細胞株については各種のサイトカインあるいは抗癌剤処理を行い放射線感受性を最も高めるサイトカインの同定を試みた。4)放射線耐性化に伴う細胞生物学的変化の解析:我々は放射線感受性制御分子を同定するために放射線感受性癌細胞株より放射線耐性株を樹立し、この親株と耐性サブクローンを、細胞膜抗原性の変動、生理活性物質に対する反応性、抗癌剤への感受性、細胞増殖速度、細胞周期解析(Flow cytometry)、染色体解析、アポトーシス関連分子の発現等について比較している。5)放射線感受性獲得に伴って発現の変動する遺伝子のcDNAクローニングについては現在研究中にある。
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