研究課題/領域番号 |
09671741
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
|
研究機関 | 浜松医科大学 |
研究代表者 |
峯田 周幸 浜松医科大学, 医学部, 助教授 (40190714)
|
研究分担者 |
荻野 哲史 浜松医科大学, 医学部・附属病院, 助手 (10204108)
三浦 克敏 浜松医科大学, 医学部・附属病院, 助教授 (20173974)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1999
|
キーワード | 頭頚部癌 / 分子生物学 / p53 / Cyclin D_1 / Human papilloma virus / VEGF |
研究概要 |
頭頚部癌はアルコールや喫煙さらにはウイルスといった環境要因が発癌に作用している。今回の頭頚部癌の分子生物学的研究により、以下のことが報告できた。 1.頭頸部癌の発癌にはヒト乳頭腫ウイルスの関与が示唆された。HPVタイプ16と18が多く、臨床的には扁桃癌、口腔癌に高頻度に検出された。 2.細胞周期関連因子(サイクリンD1とCDKインヒビターの一種であるp27)の発癌への関与と予後因子になりうるか検討した。その結果、舌癌および下咽頭癌においてサイクリンD1の高発現およびp27の低発現は予後に関係することがわかった。 3.p53腫瘍抑制遺伝子の変異と頭頚部癌との関係、またその意義について検討した。頭頸部癌においても高頻度にp53の変異が検出され、変異しているものは予後が悪いことが報告された。 4.血管内皮細胞増殖因子(VEGF)の発現と頭頸部癌の予後との相関をみると、高発現群はリンパ節転移が多く、予後不良であった。 5.グルコ-ストランスポ-タ-(Glut1)遺伝子と頭頸部癌との関係をみると、Glut1は高頻度に発現していたが、発癌要因というよりも、発現系を維持するためと考えられた。Glut3発現は29%にみられたが、臨床因子との相関は見られなかった。
|