研究課題/領域番号 |
09671746
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研究機関 | 徳島大学 |
研究代表者 |
小池 靖夫 徳島大学, 医学部, 教授 (30026918)
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研究分担者 |
幸田 純治 徳島大学, 医学部付属病院, 講師 (80215178)
大山 玄 徳島大学, 医学部, 講師 (00223975)
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キーワード | ケプストラム係数 / 発声時声門面積 / 咽頭ストロポスコピー / 発声時平均呼気量 / 嗄声の評価 / 病的発声機構 |
研究概要 |
代表的喉頭疾患患者につき喉頭ストロボスコピーを施行し、発声時における喉頭画像をビデオ録画した。その際、患者音声を同時記録した。一方、同一患者につき同一発声条件下に、通気孔付ニューモタコグラフによって発声時呼気流率を検知し、データレコーダに収録した。得られた喉頭画像をディジタルデー夕に変換し、20コマ/秒の静止画像系列を作り、その各コマ毎に発声時声門間隙の面積を求めた。また一方、発声時呼気流率をディジタル信号に変換した後、発声時平均呼気量を求めた。さらに、同時記録された音声信号からケプストラム係数を求めた。 得られた発声時声門面積と、発声時平均呼気量とを対比検討し、さらに、ケプストラム係数値と発声時声門面積ならびに発声時呼気量との関係を検討した。とくに、中等度以上の嗄声において、ケプストラム係数に対応する声門面積、発声時呼気量を検討した。 検討の結果、ケプストラム係数値(Ceptral Peak Amplitude:CPA)は喉頭疾患患者において広範囲な値をとるが、中等度以上の嗄声では比較的小さな値に収斂する傾向があり、高度嗄声の評価においては、発声時声門間隙面積をケプストラムに組み合わせることが妥当であると思われた。ただ、声門間隙の面積測定が容易ではないので、臨床的には、発声時呼気量を声門面積の代わりに利用するのが有用であろうと思われた。
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