研究課題/領域番号 |
09671775
|
研究種目 |
基盤研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
|
研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
阪上 雅史 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (10170573)
|
研究分担者 |
梅本 匡則 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (30309471)
審良 静男 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (50192919)
瀬尾 徹 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (30258149)
深沢 啓二郎 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (50278842)
|
研究期間 (年度) |
1997 – 1998
|
キーワード | 聴覚上皮 / 蝸牛神経核 / 内耳有毛細胞再生 / 成長因子 / 接着因子 / 発生 / 音響障害 |
研究概要 |
聴覚上皮の再生と発生は類似していることから、発生と再生に関連する成長因子や接着因子について検討した。neurite growth factor(NOF)は胎生期と幼若期にコルチ器下部の基底版とラセン神経節に発現したが、聴覚上皮には両期を通じて発現しなかった。一方、新しい接着因子gicerinとは胎生期にのみ聴覚上皮とラセン神経節に発現した。また、音響障害後の上皮では、gicerinは再生上皮の細胞増殖の盛んなところに発現し、NOFは基底版にのみ発現した。以上より、gicerinは聴覚上皮の細胞増殖やラセン神経節からの神経の伸長に関連すると考察した(J Neurocytol 26:501-509,1997)。 また、胎生期と成熟期における神経接着囚子 NCAM-Hの発現を検討した。免疫組織化学により、NCAM-Hは幼若期には聴覚上皮とラセン神経節に、成熟期にはラセン神経節のみに発現した。NCAM-Hは求心性神経の伸長とシナプス形成を調節しており、神経可塑性に関与する可能性を示唆した(Hear Res 103:123-130,1997)。現在、音響障害後の聴覚上皮での発現を検討中である。 鳥類聴覚上皮の培養は現在のところ一週間しかできておらず、培養液等を改良中である。 鳥類蝸牛神経核における神経伝達物質の発現は、抗体の力価等の問題より現在のところ発現が安定していない。反応条件等を工夫して実験続行中である。
|