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1998 年度 実績報告書

増殖性硝子体網膜症に関与する転写因子の解明とその制御による治療法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09671797
研究機関京都大学

研究代表者

高橋 政代  京都大学, 医学研究科, 助手 (80252443)

研究分担者 万代 道子  京都大学, 医学研究科, 助手 (80263086)
本田 孔士  京都大学, 医学研究科, 教授 (90026930)
キーワード増殖性硝子体網膜症 / NFkBデコイ / 網膜芽細胞腫 / 変異型Rb遺伝子導入 / 遺伝子治療
研究概要

(1) E2FデコイあるいはNF-kBデコイによる、増殖性硝子体網膜症の進展の抑制効果の検討
我々はNFkBデコイによる増殖性硝子体網膜症(PVR)抑制効果を、動物実験で検討した。HVJカチオニックリポソームで、転写因子NFkBと同じ遺伝子配列により競合するNFkBデコイオリゴヌクレオチド、スクランブルデコイオリゴヌクレオチドを培養ヒト線維芽細胞に導入し、30分後同細胞を回収し、同細胞数を後部硝子体剥離を作製済み白色家兎硝子体内へ注入した。2、4、7、14日後にBlumenkrazらによる分類でPVRを判定した。結果:NFkBデコイ、スクランブルデコイ導入眼、対照眼各10眼で有意差を認めなかった。各実験眼で結果の偏差が大きかった。結論:培養細胞でのNFkBデコイの効果は、動物実験に応用できなかった。しかし対照眼の偏差の大きさを考えると投与数を増やす必要を感じた。
(2) 変異型Rb遺伝子導入による遺伝子治療の検討
培養細胞および実験動物にて変異型ヘルペスウイルスhrR3が網膜芽細胞腫の増殖を抑制するかどうかにつき検討した。培養細胞についてはMOI0.04〜0.1で感染させた網膜芽細胞腫の増殖抑制をlacZ染色にて評価した。実験動物については皮下に腫瘍を接種したヌードマウスモデルにて腫瘍の大きさで評価した。LacZの染色性についても評価した。MOI0.1で感染後3日で31%、感染後5日で13%の腫瘍細胞のみが生存した。実験動物については感染後第2〜4週で対照と比べて統計学的に有意に腫瘍増殖が抑制された。培養細胞及び実験動物のいずれにおいてもlacZ染色陽性であった。以上よりhrR3は網膜芽細胞腫の増殖を抑制する能力があることが示された。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] K.Okazaki: "Facilitated introduction of dna and oligonucleotides into primate trabecular meshwork cells by HVJ liposome" Invest Ophthalmol Vis Sci. 39 (4). S30 (1998)

  • [文献書誌] M.Akimoto: "Adenovirally expressed bFGF rescues photoreceptor cell death in RCS rat." Invest Ophthalmol Vis Sci. 39 (4). S720 (1998)

  • [文献書誌] Akimoto M: "Adenovirally expressed basic fibroblast growth factor rescues photoreceptor cells in RCS rats." Invest Ophthalmol Vis Sci. 40 (2). 273-9 (1999)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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