1)RAマウス角膜における炎症性サイトカインの発現 慢性関節リウマチ(以下RA)のモデルマウスであるMRL/lprマウスと、対照としてC57BL/6マウスを用い半定量的RT-PCRによって角膜のIL-1β、IL-1α、TNFαの発現量を比較した。この結果、IL-1βの発現はMRL/lprマウスで有意に高かったが、IL-1α、TNFαmRNA発現量には、マウス間に差を認めなかった。 2)RAマウス角膜創傷治癒正常化の試み RAモデルマウスであるMRL/lprマウスと、対照としてC57BL/6マウスを用いてエキシマレーザー角膜表層切除を行い、ビデオカメラと画像解析を用いて創傷治癒速度を計測した。この結果、MRL/lprマウスでは対照群と比較して創傷作成後6時間より有意に角膜創傷治癒遅延が認められた。また同様のモデルを用いてIL-1レセプターアンタゴニスト点眼剤を創作成後1時間毎に点眼した。この結果、創傷作成6時間から12時間後における創傷治癒速度が有意に促進した。
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