研究課題/領域番号 |
09671805
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研究機関 | 長崎大学 |
研究代表者 |
雨宮 次生 長崎大学, 医学部, 教授 (60026862)
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研究分担者 |
ブトー・イムラン アハマド 長崎大学, 医学部, 助手 (20284680)
北岡 隆 長崎大学, 医学部, 助教授 (80234235)
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キーワード | クロム / 網膜 / 糖尿病 / ラット / 微量元素 / 電子顕微鏡 |
研究概要 |
クロム欠乏飼料を自家作成し、この飼料でウィスター京都ラットを生後20日目より飼育した。欠乏飼料飼育5-6か月目、血糖値は正常ラットに比較して高く、糖尿病の傾向がみられた。欠乏飼料飼育5-6か月日のラット眼球を、室内点灯後1時間毎に摘出し、網膜を4%グルタールアルデヒド、1%オスミウム酸で固定し、電子顕微鏡で観察した。なお、飼育室は12時間明室、12時間暗室に規則正しく保たれている。 網膜の電子顕微鏡的所見は、どの時間でも各細胞の微細構造に破壊像はみられなかった。しかし、網膜色素上皮細胞には、どの時間に眼球を摘出しても常に層状構造物が存在した。この層状構造物の数は、点灯2時間後に量も多く、その後減少し、4時間後にはほとんど零になるのが正常であるが、クロム欠乏ラットでは、点灯2時間で層状構造物数は最高になるが、4時間後も維持してかなりの数の層状構造物が残った。この層状構造物は色素上皮細胞が貪食した視細胞外節層板である。従って、クロム欠乏により、色素上皮細胞が貪食した外節を消化、分解する機能に異常をきたしたか、外節層板貪食のサーカディアンリズムに変調をきたしたものと推測した。すなわち、クロムは網膜色素上皮細胞の貪食機能に関与しているもの考えられる。
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