研究概要 |
前房隅角組織での検討では、摘出した前房隅角組織の線維柱帯組織とみられる組織を切徐し、培地にて培養を試み、matrix metall oproteinaseの活性をザイモグラフィーにて見てみたが、十分な活性は捕まえられず、残念ながらまだこれらの活性を同定するにはいたらなかった。 角膜実質培養細胞での検討においては、角膜実質細胞の培養細胞は、pseudomonas elastase,alkalin protease,exotoxin A,LPSによりmatrix metalloproteinase(MMP)-2とMMP-9を分泌するこをすでに示している。今回の実験系では、これらのfactorと同様にTNF-α,IL-1β自体も角膜実質細胞からMMP-2とMMP-9を分泌させることがわかった(これらの研究成果はアメリカ合衆国での学会で報告した)。 さらに、家兎における角膜損傷の役割について、matrix metalloproteinaseのみならず、活性酸素の役割も考えられ、活性酸素の消去物質であるsuper oxiside dismutase(SOD)の作用について検討した。家兎での角膜損傷を緑膿菌により引き起こし、これに抗菌薬(オフロキサシン)点眼とSOD点眼との併用にて角膜損傷をみてみると、SOD点眼併用のほうが併用なしよりも角膜損傷が少なく、MMPと同時に活性酸素も角膜損傷に関与していることが示された。
|