研究課題/領域番号 |
09671816
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研究種目 |
基盤研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
眼科学
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研究機関 | 順天堂大学 |
研究代表者 |
中安 清夫 順天堂大学, 医学部, 助教授 (10124976)
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研究分担者 |
加藤 卓次 順天堂大学, 医学部, 助手 (20296875)
石川 隆 順天堂大学, 医学部, 講師
金井 淳 順天堂大学, 医学部, 教授 (00053059)
細田 裕治 順天堂大学, 医学部, 助手 (80286723)
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研究期間 (年度) |
1997 – 1999
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キーワード | エキシマレーザー / 表層角膜切除術 / 上皮下混濁 / デスメ膜 / 細胞外マトリックス / 免疫組織化学 / PCR / 角膜創傷治療 |
研究概要 |
1.エキシマレーザー表層角膜切除術(家兎)による影響 (1)角膜上皮直下に出現する混濁部分(臨床的にはhazeと呼ばれる)には、線維芽細胞様に変化した実質細胞が集合し、III型およびIV型コラーゲン、コンドロイチン-G-硫酸、ラージプロテオグリカンが局在していた。 (2)角膜デスメ膜内に沈着する異常物質は、術後3日目頃より出現し、術後1年経過しても残存していることが明らかとなった。また、その構成成分について、免疫組織化学的検索およびRT-PCR法を用いたRNAレベルでの検索の結果、少なくともVI型コラーゲンが含まれていることが明らかとなった。 (3)術後3年経過しても、上皮の基底膜および接着装置、上皮下実質浅層の創傷治癒は不完全であることが確認された。 (4)手術15分後の前房水中のアスコルビン酸(水晶体過酸化指標物質の一つ)量を紫外線吸光光度計を用いて検索したところ、非照射眼に比べ、照射眼で有意に増加していたが、その臨床的意味は不明であった。 2.機械的表層角膜切除術(家兎)による影響 1.の(1)(2)(3)の結果は、機械的角膜表層切除術を施行した角膜においても、ほぼ同様の所見が観察された。1.2.の結果から、エキシマレーザーによる表層角膜切除術後の角膜では、非特異的な創傷治癒過程が進行しているものと考えられた。 3.エキシマレーザー角膜内切削形成術(家兎)による影響 術後9ヵ月まで病理組織学的に観察したところ、レーザー照射部には実質組織の増殖性変化は観察されず、その組織障害は軽微であった。しかし一方で創傷治癒傾向が弱いことが懸念された。
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