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1997 年度 実績報告書

内視鏡下胎児手術の開発に関する基礎的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09671838
研究種目

基盤研究(C)

研究機関慶応義塾大学

研究代表者

森川 康英  慶應義塾大学, 医学部, 講師 (90124958)

研究分担者 吉岡 成浩  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60276285)
星野 健  慶応義塾大学, 医学部, 助手 (70190197)
キーワード胎児手術 / 内視鏡下手術 / 先天性横隔膜ヘルニア / nitrofen
研究概要

1.胎仔を用いた内視鏡下子宮内気管結紮実験:妊娠山羊(term145日)の各妊娠日齢(90、100、110、130、145日)を対象とした。超音波エコーにより胎仔の位置を確認し、子宮内に腹腔鏡を挿入して羊水を一時的にCO_2ガスに置換した。8mmHgの子宮内圧は術中母体に何ら影響をおよぼさなかったが、100日齢の胎仔に皮下気腫を生じた。胎仔の頚部を伸展するためには子宮外からの用手的な支持が不可欠であり、全ての実験動物において安全にポジショニングが可能であった。気管の確認は90日齢ではやや困難であったが100日以上の胎仔では容易に確認できた。気管結紮をチタニウムクリップによるclippingで行うことが出来た。実験は双胎の内の一例を用い、対照として他の一例を温存した。胎仔の肺は48-72時間後には対照例の約2倍の重量となった。(50g vs 28g,体重比3.3%vs5.9%)術後感染と胎児死亡により2例を失った。110日齢の胎仔は72時間後に流産により失われた。
2.臍帯血管に対する内視鏡下穿刺とカニュレーション:2mm鉗子により内視鏡下に子宮内で臍帯血管にカニュレーションを試みたが不成功であった。このため、直接穿刺による採血、血液幹細胞の輸注を試みた。当初問題となったのは穿刺後の止血と血流であるが、クリップによる一時的total clamp止血と血管にたいしてサイドクリップを行う方法を開発して安全に施工可能となった。
3.先天性横隔膜ヘルニアモデル動物の作成:妊娠10日目のSDラットにたいしてnitrofen100mgを経口投与し、妊娠20日目に胎仔を摘出して実体顕微鏡下に肺ならびに横隔膜を観察した。24匹の胎仔のうち13匹に右側横隔膜ヘルニア、1匹に左横隔膜ヘルニアを認めた。
今後これらのモデルを用いて胎生肺の発達に関する各種成長因子の関わりについて検討を行うべく準備実験をおこなっている。

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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