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1999 年度 実績報告書

歯胚上皮の分化過程における細胞質シアリダーゼの役割

研究課題

研究課題/領域番号 09671845
研究機関東北大学

研究代表者

秋田 博敏  東北大学, 歯学部, 助手 (10108540)

キーワードシアロ複合糖質 / 細胞質シアリダーゼ / 歯胚上皮 / 骨格筋細胞 / レクチン組織化学 / ラット / 透過型電子顕微鏡
研究概要

(研究目的)歯胚上皮の分化過程における細胞質シアリダーゼの役割を検討するため、本酵素量と細胞質中のシアロ複合糖質量との相関性を明らかにする(研究期間:平成9年〜12年)。細胞質中の極めて少量のシアロ複合糖質を透過型電子顕微鏡下で組織化学的に検出するため、昨年度、樹脂切片をビオチン標識レクチンと直径1nm金粒子標識ストレプトアビジンで染色し、さらに銀増感を施す方法を用いた。この方法の欠点は、銀増感という過程を経る故にノイズ(非特異染色)も増加する点である。そこで今年度は、ビオチン標識レクチンと金粒子標識抗ビオチン抗体を使用する方法を、細胞質中のシアロ複合糖質の検出法として検討した。
(研究結果)ラット骨格筋(生後4週)を化学固定し、脱水後、LRWhite resin包埋し、試料とした。本来の観察対象は歯胚上皮であるが、細胞質シアリダーゼの発現が最も多い骨格筋でまず試みた。樹脂切片を脱包埋しないでレクチン染色しても、細胞質に分布するシアロ複合糖質を十分検出できた。シアル酸残基に特異性の高いレクチン3種について検討した結果、細胞質における染色性が最も高いのはLimax flavusレクチンであった。阻害糖存在下で染色性が半分に低下したので、レクチンとシアル酸残基との特異的な結合による染色と考えた。
(考察、結論)骨格筋細胞の細胞質中のシアロ複合糖質は、ビオチン標識レクチンと金粒子標識抗ビオチン抗体を使用することで組織化学的に検出可能であることが判明した。今回の方法は、可視化のための標識が金粒子で、かつ銀増感しないので、金粒子の数をシアロ複合糖質の相対量として数値で表すうえで優れ、本研究目的に合致している。過去3年間に本研究課題を達成するための技術的な問題を全て解決したので、研究期間の最後となる平成12年度に、歯胚上皮について検討し、結果をまとめる。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Tadashi Wada: "Cloning, expression, and chromosomal mapping of a human ganglioside sialidase"Biochemical and Biophysical Research Communications. 261・1. 21-27 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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