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1998 年度 実績報告書

歯周病原性細菌のLPS刺激によるB細胞内シグナル伝達機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 09671851
研究機関岩手医科大学

研究代表者

木村 重信  岩手医科大学, 歯学部, 教授 (10177917)

キーワード歯周病原性細菌 / LPS / マウス / B細胞 / シグナル伝達機構 / チロシンリン酸化反応
研究概要

本研究では,歯周病原生細菌のLPS刺激によるB細胞内シグナル伝達機構の詳細と特異性を明らかにすることを目的とし,p26.0/p24.8の細胞内基質タンパクのチロシンリン酸化反応を指標に,構造的に異なる種々の歯周病原生細菌のLPSあるいはlipid Aの刺激によるB細胞活性化機構について比較検討を行った.本年度は,研究実施計画通り,まず精製lipid A標品について検討し,精製lipid A標品がE.coliのLPSと同様,C3H/HeNマウスB細胞で細胞内チロシンリン酸化反応を誘導することを確認した.また,polymyxin B処理によって歯周病原生細菌のLPS刺激後のB細胞内チロシンリン酸化反応が抑制されることが明らかとなった.それ故,LPS刺激後のマウスのB細胞内チロシンリン酸化反応の誘導にはLPSのlipid A部分が深く関与することが強く示唆された.次に,種々の細胞内シグナル伝達系阻害剤による影響および増殖活性との関連性について検討を行った.その結果,herbimycin Aあるいはgenisteinによりチロシンリン酸化反応を抑制することによって同時にB細胞の増殖活性が抑制されることから,細胞内チロシンリン酸化反応は,B細胞の増殖活性に必須の経路であることが明らかとなった.また,phenylarsine oxide処理を行っても影響を受けないことから,チロシン脱リン酸化系はLPS刺激後のB細胞内のシグナル伝達には著明な影響を示さないことが示唆された.さらに,セリン/スレオニンリンキナーゼ阻害剤として働くstaurosporineによる処理を行うと,細胞内チロシンリン酸化反応は影響されないものの,B細胞の増殖活性は抑制されたことから,LPS刺激後のB細胞内のシグナル伝達系には,チロシンリン酸化反応同様,セリン/スレオニンリン酸化反応も関わっている可能性が示唆された.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 木村重信: "細菌菌体成分によるマウス由来株化B細胞CH12.LXのCD14依存性/非依存性活性化" 日本細菌学雑誌. 53巻. 135 (1998)

  • [文献書誌] 木村重信: "P.gingivalisのLPS刺激によるマウスB細胞内シグナル伝達機構" 歯基礎誌. 40巻. 424 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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