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1997 年度 実績報告書

歯牙硬組織形成におけるエナメル蛋白の役割に関する細胞化学的・分子生物学的研究

研究課題

研究課題/領域番号 09671855
研究種目

基盤研究(C)

研究機関広島大学

研究代表者

内田 隆  広島大学, 歯学部, 教授 (50150305)

研究分担者 岩井 康子  広島大学, 歯学部, 助手 (20294564)
キーワードエナメル質形成 / エナメル蛋白 / 小柱鞘蛋白 / アメロブラスチン / シースリン / エナメリン / エナメリシン / 歯の歯根形成
研究概要

ブタ歯胚及びラット切歯,臼歯歯胚のエナメル蛋白について、in-situハイブリダイゼーション,免疫化学および免疫組織化学を用いて検索し、以下の結果を得た。
1.ブタ歯胚のエナメル芽細胞におけるエナメリン,アメロゲニンの発現は,分化期後期から移行期まで起こっているが,成熟期では認められなかった。一方,ラット切歯と臼歯歯胚では,成熟期にも発現が認められた。この結果から,エナメル質の成熟過程におけるエナメル蛋白の役割は,ブタとラットで異なっている可能性が示唆された。
2.歯根の形成過程におけるエナメル蛋白の発現について検討し,ラット切歯と臼歯ではヘルトビッヒの上皮鞘由来と考えられる歯根膜の細胞と,セメント細胞の一部のゴルジ装置にアメロブラスチンが局在することが明らかになった。一方,ブタ歯胚の歯根形成に関連して,アメロゲニン,エナメリン,シースリンのいずれの発現も認められなかった。この結果から,歯根の形成過程におけるエナメル蛋白の役割は,ブタとラットで異なっている可能性が示唆された。
3.エナメル蛋白分解酵素の一つであるエナメリシンは,ブタ歯胚のエナメル芽細胞では分化期後期から成熟期前期まで発現しており,特に移行期から成熟期にかけて基質形成期より強い発現が認められた。この結果から,移行期は従来考えられていたようなエナメル芽細胞の再分化の過程だけではなく,成熟期における基質蛋白の脱却のために,積極的に機能していることが明らかになった。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] N.Dohi: "Immunocytochemical and immunochemical study of enamelin,using antibodies against poreine 89 kDa enamelin and its N-terminal synthetic peptide,in porcine tooth germs" Cell Tissue Research. (in press). (1998)

  • [文献書誌] T.Uchida: "Synthesis,secretion,degradation and fate in forming enamel of sheath protein." Europian Journal of Oral Science. (in press). (1998)

  • [文献書誌] T.Uchida: "Synthesis,secretion,degradation and fate of ameloblastin during the matrix formation stage of the rat incisor as shown by the immunocytochemistory and immunochemistry using region-specific antibodies." Journal of Histochemistry & Cytochemistry. 45(10). 1329-1340 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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