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1997 年度 実績報告書

顎運動を制御する神経回路網の研究、特に免疫組織化学と分子組織化学を用いた研究

研究課題

研究課題/領域番号 09671856
研究種目

基盤研究(C)

研究機関神奈川歯科大学

研究代表者

高橋 理  神奈川歯科大学, 歯学部, 教授 (70163243)

キーワード三叉神経運動核 / 神経回路 / 神経伝達物質 / ラット
研究概要

ラットの三叉神経運動核のニューロンに直接接触する神経終末のうちGABA、セロトニン(5-HT)、エンケファリン(ENK)、サブスタンスP(SP)にそれぞれ免疫活性を示す神経終末の分布について、開咬筋支配ニューロンと閉口筋支配ニューロンそれぞれをシナプス後要素として定量的に解析した。
実験にはWistar系ラット31匹を用いた。一側の咬筋あるいは顎二腹筋前腹にCholera Toxin B Subunit(CTB)を0.5〜5.0μl注入した。この後に実験動物を2〜3日間生存させ、2%パラフォルムアルデヒドと0.25%グルタールアルデヒドの混合溶液にて灌流固定を施した。脳幹部において厚さ30μmの凍結連続切片を作製し、CTBとGABA、5-HT、ENK、SPをそれぞれ二重蛍光法により標識させた。
咬筋および顎二腹筋前腹に注入されたCTBにより逆行性に標識された三叉神経運動核のニューロンは、同核の背外側亜核と腹内側亜核にそれぞれ限局していた。これらに対して、GABA免疫神経終末は咬筋支配ニューロンに統計学的に優位に多くの終末を形成した。一方、5-HT免疫神経終末は顎二腹筋支配ニューロンに対して多くの終末を形成した。ENK、SP免疫陽性神経終末については、上記2種のニューロンの間に優位な差を認めなかった。
以上の結果より、咀嚼筋を支配する運動神経細胞に対する上位中枢の制御については、少なくともその標的ニューロンの機能に対応した神経化学的な多様性の存在することが明らかとなった。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] O.Takahashi: "Quantitative analysis of GABA-,serotonin-,enkephalin-,and substance P-immunoreactive axons that make contact with jaw opener and jaw closer motoneurons in the trigeminal motor nucleus of the rat." J.Hiroshima Dent.Soc.29. 238-243 (1997)

  • [文献書誌] O.Takahashi: "Termination sites of afferent fibers from a single tooth pulp in the Japanese monkey(Macaca fuscata)." J.Hiroshima Dent.Soc.29. 244-250 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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