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1998 年度 実績報告書

歯周疾患の病原性機構における歯肉線維芽細胞に発現するCD14の意義

研究課題

研究課題/領域番号 09671864
研究機関明海大学

研究代表者

花澤 重正  明海大学, 歯学部, 教授 (60060258)

研究分担者 村上 幸生  明海大学, 歯学部, 助手 (00286014)
竹下 玲  明海大学, 歯学部, 助手 (70236454)
キーワードP.gingivalis / 歯肉線維芽細胞 / リポ多多糖体 / CD14 / 細胞内情報伝達 / 炎症性サイトカイン
研究概要

CD14は単球/マクロファージ系の細胞や好中球に発現するLPSのレセプターの一つであり、リポ多糖体(LPS)の細胞応答の初期過程において重要な役割を演じていることが数多くの研究から示されている。従来より、CD14はマクロファージ系の細胞や好中球に優先的に発現し、線維芽細胞などの間葉系細胞における発現についての詳細な知見は得られていなかった。以上の観点から、歯肉線維芽細胞がLPSのレセプターであるCD14の発現とその細胞内情報伝達機構について検討した。その結果、昨年度、P.gingivalis LPSの歯肉線維芽細胞におけるCD14を介する情報伝達とその作用機構を解明した。この結果を基に本年度は以下のいくつかの新たな知見を得た。
1. 歯肉線維芽細胞はそのLPSに応答し、単球走化性因子のレセプターであるCCR2を発現し、そのリガンドであるMCP-1はIL-6発現を明らかに促進させた。
2. このIL-6は破骨細胞の分化因子であるosteoclast differentiation factorr(ODF)発現を誘導した。
本研究の結果から、歯肉線維芽細胞はCD14を介してLPSに応答し、IL-6などの産生を促し、破骨細胞の分化に係わる因子の産生を調節していることが示唆された。この事は歯周疾患患者の歯周組織の破壊機構の一端を明らかにしたと考えられる。

  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] Takeshita,A.: "1α25(OH)_2D_3 synergism toward transforming growth factor-β1-induced AP-1 transcriptional activity in mouse osteoblastic cells via its nuclear receptor" J.Biol.Chem.273. 14738-14744 (1998)

  • [文献書誌] Hotokezaka,H.: "Internalization of Mycobacterium bovis Bacillus Calmette-Guerin into osteoblast-like MC3T3-E1 cells and bone resorptive responses of the cells against the infection" Scand.J.Immunol.47. 453-458 (1998)

  • [文献書誌] Okada,N.: "Internalization of Mycobacterium bovis Bacillus Calmette-Guerin into osteoblast-like MC3T3-E1 cells and bone resorptive responses of the cells against the infection" J.Periodont.Res.32. 559-569 (1997)

  • [文献書誌] 花澤重正: "Porphyromonas gingivalis による炎症性骨吸収作用機序に関する研究" 日本細菌学雑誌. 53. 571-586 (1998)

  • [文献書誌] 武田宏幸: "広域抗生物質の骨吸収抑制作用" The Jap.J.of Antibiotics. 51. 15-18 (1998)

  • [文献書誌] Takeshita,A.: "Porphyromonas gingivalis fimbriae use β2 integrins (CD11/CD18) as cellular receptors on mouse macrophages: their β chain (CD18) plays a unctional role in the fimbrial signaling" Infect.Immun.66. 4056-4060 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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