研究課題/領域番号 |
09671893
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
中西 徹 岡山大学, 歯学部, 助手 (30243463)
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研究分担者 |
大山 和美 岡山大学, 歯学部, 教務員 (00253021)
服部 高子 岡山大学, 歯学部, 助手 (00228488)
滝川 正春 岡山大学, 歯学部, 教授 (20112063)
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キーワード | 内軟骨性骨化 / differential display / 結合組織増殖因子(CTGF) / Scatchard解析 / crosslink / MAPキナーゼ / PDGF / FGF |
研究概要 |
1)内軟骨性骨化過程に発現する結合組織増殖因子(CTGF)をdifferential display法によりcloningした。 2)CTGF遺伝子を発現ベクターに接続してHeLa細胞に導入し、組換えCTGF蛋白質を生産した。 3)組換えCTGF蛋白質をヒト軟骨肉腫由来軟骨細胞株HCS-2/8に添加すると、その増殖と分化を促進した。 4)精製した組換えCTGF蛋白質を^<125>Iで標識した後、HCS-2/8細胞に対して結合試験を行った。その結果、非標識体で阻害を受ける特異的な結合がみられた。この結合はFGFやPDGFの添加によっては阻害を受けなかった。 Scatchard解析の結果、HCS-2/8細胞においては、親和性が異なる2種類の受容体の存在が示された。 5)^<125>I-CTGFをHCS-2/8細胞に添加した後、crosslinkを行って解析したところ、260-280kDaのバンドを検出した。このバンドは非標識CTGFの添加により消失したが、FGFやPDGFの添加では消失しなかった。さらに、このバンドは抗CTGF抗体で免疫沈降させることができたが、抗PDGFβタイプ受容体抗体では免疫沈降されなかった。このバンドの分子量からCTGFの分子量を差し引いた値は、従来CTGFの受容体と考えられていたPDGFβタイプ受容体の分子量とは異なっており、これらの結果からCTGFに特異的な受容体分子の存在が示唆された。 6)HCS-2/8細胞をCTGFで刺激すると、リン酸化MAPキナーゼの量が増大した。このことはCTGFの細胞内情報伝達系にMAPキナーゼ系が関わっていることを示唆している。
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