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1999 年度 実績報告書

トロンボスポンジンの石灰化抑制作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 09671896
研究機関徳島大学

研究代表者

上野 明道  徳島大学, 歯学部, 助教授 (80136267)

研究分担者 三輪 佳宏  筑波大学, 基礎医学系, 講師 (70263845)
キーワードトロンボスポンジン / 石灰化 / 細胞外基質タンパク質 / MC3T3-E1細胞 / Stable transformant / von Kossa染色 / 欠損変異株 / プロテオグリカン
研究概要

トロンボスポンジン1(TSP1)の石灰化抑制作用に重要な役割を果たす分子内領域を明らかにするために、まず欠損変異株を作成した。pBK-CMV-mTSP1をKpnIで消化するとアミノ酸1170残基のうち1011以降のCOOH末端ドメインからMCSまでを欠失させることができ、続いて終止コドンとなる。これをMC3T3-E1細胞にトランスフェクトしてstable transformantを9株分離したところ、野生株と同様の性質(TSP1の発現量に比例した石灰化ノジュールの減少)を示すものはなかった。また、XmaIでmTSP1 cDNA内の2カ所を切断後ライゲーション(in frame)させてNH2末端ドメインの一部からタイプIリピートの途中(111から478残基)までを欠失させた変異株でも、PvuIIを用いてタイプIIIリピートの半分からC末端までを欠損させても石灰化抑制作用を示すものは見出せなかった。以上の結果からTSP1の活性発現のためには、S-S結合を介した3量体構造を必要とし、両末端配列と共にプロコラーゲン様ドメイン、各リピート構造が必須であると推察されたが、点変異等により詳細な解析を行っている。さらに、発現時期依存性を解析するためにエクジソン誘導型発現ベクターpIND-mTSP1,pVgRXRをコントランスフェクトしてstable transformanntを分離したが、非誘導時のコントロールで明瞭な石灰化像を示す株が見出せなかった。インテグレート部位による不都合か、作成したベクター自体の問題なのか、他の誘導発現系を用いて検討中である。
[^<35>S]メチオニンや[^<35>S]硫酸で標識したMC3T3-E1細胞を分離可溶化し、抗TSP1抗体で共沈殿してくる物質をSDS PAGEで電気泳動すると60kDa以上の位置にスメアー状に広がった。その一部はコンドロイチナーゼABCやヘパリナーゼI,IIIにより低分子域に移動したことからプロテオグリカンであった。今後、Q-Sepharose等のカラムにより分離後、コアータンパク質に対する特異抗体を用いてウェスタンブロッティングにより解析する予定である。

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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