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1997 年度 実績報告書

耳下腺腺房における受容体刺激に伴う細胞内イオン動態の画像解析

研究課題

研究課題/領域番号 09671903
研究種目

基盤研究(C)

研究機関北海道医療大学

研究代表者

東城 庸介  北海道医療大学, 歯学部, 助教授 (90111731)

研究分担者 谷村 明彦  北海道医療大学, 歯学部, 講師 (70217149)
キーワード耳下腺細胞 / 腺房細胞 / 細胞内カルシウムイオン / カルシウムウェーブ / イノシトール1,4,5-三リン酸 / 細胞内カルシウムストア / リアノジン受容体
研究概要

1.Ca^<2+>蛍光指示薬Fura-2を取り込ませた耳下腺細胞を10μMカルバコール(CCh)で刺激したところ細胞内Ca^<2+>濃度([Ca^<2+>]_1)の上昇は刺激後約0.4秒で腺腔の近傍からから始まり速やかに細胞全体に広がった。この[Ca^<2+>]_1の変化は腺腔側から基底側に広がるCa^<2+>の波(ウエーブ)のように見えた。Ca^<2+>ウエーブは細胞外のCa^<2+>を除いても見られたことからこの現象は細胞内Ca^<2+>ストアからのCa^<2+>の遊離によるものと思われる。腺腔から基底側へと伝搬するCa^<2+>ウエーブの速度はCChの濃度の低下とともに遅くなった。低濃度のCCh (<0.5μM)で刺激した時[Ca^<2+>]_1は主に腺腔側領域で上昇し、基底側領域での[Ca^<2+>]_1上昇は小さかった。タプシガ-ジンやイオノマイシンを細胞に作用させるとCa^<2+>遊離は細胞全体でほぼ同時に惹起された。これらの結果はイノシトール1,4,5-三燐酸(IP_3)がCa^<2+>ウエーブを惹起する必須の細胞内シグナルであること、Ca^<2+>ウエーブの発生はCa^<2+>ストアのIP_3感受性の部域差が関係していることを示唆している。
2.耳下腺細胞をサポニンで処理し、膜透過性細胞を作成した。細胞内ストアからのCa^<2+>遊離を低感受性Ca^<2+>蛍光指示薬Mag-fura-2及び膜結合性Ca^<2+>蛍光指示約CalciumGreenC_<18>を用いてモニターした。IP_3は速やかなCa^<2+>遊離を起こした。この反応はIP_3拮抗薬であるヘパリンで抑制された。リアノジン受容体を活性化するcyclic ADP-ribose,カフェイン、リアノジンはCa^<2+>遊離を刺激しなかった。リアノジン受容体は耳下腺腺房におけるCa^<2+>シグナルの生成に関与していないものと思われる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] Yusuke Tojyo: "Imaging of intracellular Ca^<2+> waves induced by muscarinic receptor stimulation in rat parotid acinar cells" Cell Calcium. 22 (6). 455-462 (1997)

  • [文献書誌] Yusuke Tojyo: "Monitoring of Ca^<2+> release from intracellular stores in permiabilized rat parotid acinar cells using the fluorescent……" Biochem.Biophys.Res.Commn.240 (1). 189-195 (1997)

  • [文献書誌] Yusuke Tojyo: "Digital imaging of intracellular Ca^<2+> signaling in rat parotid acinar cells" Life Sciences. (in press). (1998)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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