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1998 年度 実績報告書

耳下腺腺房細胞におけるチモーゲン顆粒の生成機講

研究課題

研究課題/領域番号 09671909
研究機関日本大学

研究代表者

横山 三紀  日本大学, 松戸歯学部, 講師 (70191533)

キーワードラット耳下腺 / 低分子量グアニンヌクレオチド結合タンパク質 / 腺房細胞 / 分泌顆粒 / 外分泌腺 / 唾液腺 / ADPリボシル化因子
研究概要

平成9年度の本研究によりラット耳下腺腺房細胞の細胞質にADPリボシル化因子(ARF)が存在し、ARFはGTP依存的に細胞質から分泌顆粒に移行することを明らかにした。ARFにはARF1からARF6までのアイソタイプがあり、副腎のクロマフィン細胞の分泌顆粒膜にはARF6が存在することが報告されている。そこで平成10年度においてはラット耳下腺腺房細胞の分泌顆粒におけるARFの役割を明らかにするためにさらに検討を行い、以下の2つの結果を得た。これらの結果はArchivcs of Biochemistry and Biophysics357,147-154(1998)に掲載された。
1. 耳下腺腺房細胞の分泌顆粒と相互作用するARFのアイソタイプがARF1であることを同定した。
ARF1,ARF3,ARF5,ARF6に対する特異的な抗体を用いて、GTP依存的に分泌顆粒に移行したARFのアイソタイプはARF1であることを明らかにした。ARF6はラット耳下腺腺房細胞の分泌顆粒膜には存在せず、副腎のクロマフィン細胞の場合とは異なることが示唆された。
2. 耳下腺腺房細胞の分泌顆粒とARF1との相互作用を電子顕微鏡観察により確認した。
分泌顆粒を単離しGTP非水解アナログの存在下で細胞質と加温し、ARF1の移行をおこさせた後に固定した。免疫電子顕微鏡観察によりARF1が成熟した分泌顆粒に結合していることを確認した。従来ARF1が未成熟な分泌顆粒に結合することはPC12細胞で報告されていたが、成熟した分泌顆粒への結合を示したのは本研究が初めてである。

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Yoko Dohke et al.: "ADP-RIBOSYLATION FACTORS IN RAT PAROTID ACINAR CELLS" European Journal of Morphology. 36. 186-189 (1998)

  • [文献書誌] Yoko Dohke et al.: "Translocation of Arfl to the Secretory Granules in Rat Parotid Cells" ARCHIVES OF BIOCHEMISTRY AND BIOPHYSICS. 357(1). 147-154 (1998)

  • [文献書誌] Junko Fujita-Yoshigaki et al.: "SNARE PROTEINS FOR CYCLIC AMP-REGULATED EXOCYTOSIS IN SALIVARY GLANDS" European Journal of Morphology. 36. 46-49 (1998)

  • [文献書誌] Hiromi Michikawa et al.: "cGMP production is coupled to Ca^<2+>-dependent nitric oxide generation in rabbit parotid acinar cells" Cell Calcium. 23(6). 405-412 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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