研究概要 |
我々がすでに所有しているヒト口腔扁平上皮癌細胞株SCC-HOSO,SQFK,SQISの他にSQADAを含め当初の計画どうり、下記について解析した。 1.p53発現量の解析 免疫組織化学染色によりp53の発現を検索したところ、何れの細胞株も高率にp53を発現していた。 2.p53ミューテーションの検出 培養細胞株のp53ミューテーションをExon4からExon9までのExonに対し、RT-PCRにより検出した。アニーリングの条件が決まらず、安定した結果が得られていない。 3.c-mycの発現量の解析 凍結標本より上記培養細胞に発現するc-mycを検出した。ただ、免疫組織化学染色を行ったが、バックグラウンドがかなり強く出ため、やはり安定した結果が得られていない。手技上の問題と思われ、プロトコールを検討している。概ねいずれの細胞もc-mycの発現はみとめられるようである。 4.c-mycのmRNA解析 ノーザンブロッティングにより、定量を試みている。検出は出来るが、シグナルが非常に弱く、比較検討がかなり困難である。mRNA量を増やし、検出定量化の努力をしている。 今後、解析条件の決定を含め、上記解析をすすめるとともに、カルシウム及びPTH,PTHrP,ビタミンD3,カルシトニン、プロスタグランディンE2によるアポトーシスへの影響を解析する予定である。
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