研究課題/領域番号 |
09671925
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
田中 武昌 九州大学, 歯学部, 助手 (30163538)
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研究分担者 |
河津 俊幸 九州大学, 歯学部, 助手 (20294960)
田畑 修 九州大学, 歯学部, 助手 (50150470)
豊福 不可依 九州大学, 医療技術短期大学部, 教授 (10117179)
徳森 謙二 九州大学, 歯学部, 助手 (40253463)
吉浦 一紀 九州大学, 歯学部, 講師 (20210643)
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キーワード | fuzzy reasoning / computer-assistediagnosis / fuzzyc-meansclustering / digitalimage / digitaldentalimagingsystem |
研究概要 |
Digital dental imaging system(DDIS)の画質を向上させるために画像の濃度補正をファジィ推論とファジィc-means(FCM)クラスタリングにより行い、画質の最適化を図るアルゴリズムを検討した。そして、従来から汎用されてきた濃度補正法であるヒストグラム平坦化処理と比較した。 今回はモリタ製作所(株)製Dixel^<【encircledR】>により得られたDDIS画像を対象とした。その画像サイズは600×400ピクセルで濃度分解能は256階調である。まず、Dixel像から濃度分布が臨床的にみて良好と思われる10画像を選別し、標準画像とした。そして、ノイズ除去後に20×20ピクセルの領域を一領域として元画像を30×20の領域に細分化し、クラスタ分類数を3としてFCMクラスタリングを行った。そして10画像での3段階のクラスタ中央値をそれぞれ平均し、得られた3種類の値を標準値とした。一方、Dixelで撮影された臨床画像で濃度分布が適切でないと考えられる30画像を選び、サンプル画像とした。サンプル画像に対しても同様にFCMクラスタリングを行った。そこで得られた3種類のクラスタ中心値を標準値と比較した。一方、サンプル画像のクラスタ中心値と標準値との差より濃度補正時の最低ピクセル値、中央ピクセル値、及び最高ピクセル値を導く方法をファジィ・プロダクション・ルールとして記述し、それをメンバシップ関数で表現して、ファジィ推論を行った。ここで出力された値を元にサンプル画像の濃度補正を行った。さらにサンプル画像に自動のヒストグラム平坦化処理のみを施した画像も作成し、前述の我々の手法での濃度補正画像と比較検討した。 その結果、標準画像から得られた3段階のFCMクラスタリングの中央値を元にサンプル画像の濃度補正を行ったところ、ほとんどの画像で濃度分布が改善され、視覚的な画質の向上がみられた。一方、自動のヒストグラム平坦化処理のみの補正の場合では補正前の濃度分布により補正の程度が異なり、補正後の画像の濃度ににバラツキが生じた。
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