研究課題/領域番号 |
09671931
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 昭和大学 |
研究代表者 |
岡野 友宏 昭和大学, 歯学部, 教授 (20124688)
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研究分担者 |
黒澤 玲子 昭和大学, 歯学部, 助手 (90291674)
関 健次 昭和大学, 歯学部, 講師 (00245820)
荒木 和之 昭和大学, 歯学部, 助教授 (50184271)
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キーワード | 遠隔医療 / 遠隔放射線診療 / ディジタル ラジオグラフィー / パノラマ撮影 / 歯科X線検査 |
研究概要 |
歯科における遠隔放射線診療はパノラマ写真が中心になるであろうという視点から検討を開始した。転送する画像の解像度及びその圧縮率は、転送後の診断能に大きな影響を及ぼす。まずパノラマ写真による悪性腫瘍の顎骨浸潤を例にして、画像の解像度と圧縮程度の診断に及ぼす影響について検討した。パノラマX線写真は従来のフィルム法のものを用いたので、画像読みとり装置(VXR-8/12とReli4830/VM4542)について検討したところ、2種の間では診断能に差はなく、解像度150dpiと75dpiについても大きな差はなかった。圧縮は非圧縮(TIFF)の場合、非可逆圧縮(JPEG)で高・中・低圧縮の4種についてオリジナル写真の診断能と比較した。その結果非可逆高・中等度圧縮は診断能が低下した。非圧縮および非可逆低圧縮の場合は軽度の低下でおさえられた。画像の転送時間を考慮すると、75dpiあるいは150dpiの非可逆低圧縮が適すると考えられた。 次に主たる装置として購入したパノラマ撮影用のデジタル画像装置であるDigipanについて遠隔用の画像取得装置としての価値を判定した。本装置はデジタルカセッテ、windows95対応のソフトウエアの組み合わせとして供給された。カセッテ内のCCDのマトリックスは1244x63、CCDの面積は129.4x6.6mmでpixelサイズは104μmであった。このカセッテを既存のパノラマ装置に取り付けて撮影を行った。画質の評価は対象として頭部撮影用ファントムを用いて、パノラマ撮影の検査目的を満たす画質か否かを解部構造の描出能にて判定した。比較のために従来のフィルム-増感紙組合せ系も用いた。その結果、デジタル画像における描出能にフィルムによる画像との差は認められず、また線量を低減して撮影したデジタル画像では1/2までの減少を許容できた。さらにボランティアを対象とした撮影では診断上、問題が生じることはないであろうと判断された。以上から本装置はフィルムベースの従来の検査に代わることが可能であるといえた。今後は、実際の患者において病変の描出が可能かどうかを検討するとともに、画像の伝送において適切な処理条件を決める必要がある。
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