• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

1997 年度 実績報告書

薬物誘発性歯肉増殖症におけるI型コラーゲン線維及びサイトカインのmRNAの発現

研究課題

研究課題/領域番号 09671957
研究種目

基盤研究(C)

研究機関徳島大学

研究代表者

片岡 正俊  徳島大学, 歯学部, 助手 (20224438)

研究分担者 清水 保樹  徳島大学, 歯学部・附属病院, 助手 (20291495)
キーワードサイクロスポリンA / 歯肉増殖症 / I型コラーゲン
研究概要

サイクロスポリンA(CsA)の副作用のとして、結合組織でのコラーゲン線維増生が著明な歯肉増殖症が知られている。そこで、結合組織の主成分であるI型コラーゲンの合成と分解について、ラットを用いたCsA誘発性歯肉増殖症モデル(Nishikawa et al.J Periodontol 1996,67,463-471)を用いて検討した。
CsA投与開始後、55日まで経時的に下顎大臼歯部歯肉から全RNAを分離し、RT-PCR法により同線維及びコラゲナーゼmRNAの発現を測定し比較検討した。内部標準G3PDHにて補正し0日でのmRNA発現を1.0とすると、薬物投与群及び非投与群共に、3日後に各々1.3,1.2となり以降経時的に減少し、55日では非投与群は0.25、投与群は非投与群の約1.0%のmRNA発現量となった。コラゲナーゼmRNAの発現も、両群ともに経時的減少を認め、55日では非投与群は約0.7、投与群は約0.15と抑制された。
今回使用した動物実験系では、歯肉結合組織において殆ど炎症を認めず、また正常歯肉においては、コラーゲン線維は主に線維芽細胞のphagocytosisにより分解されることが知られている。55日目の投与群及び非投与群の、各々下顎大臼歯部歯肉から線維芽細胞を分離培養後、Knowlesらの方法(J Cell Science 1991,98,551-558)に従い、collagen coated latex beadsの同細胞への取り込みをFACScanにて測定した。非投与群では、約30%の細胞がphagocytosis能を有しているのに対し、投与群では、殆ど取り込みはなく著しい抑制が認められた。以上の結果から、CsA誘発性歯肉増殖症はコラーゲン線維の分解抑制によると強く示唆された。

URL: 

公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi