研究概要 |
国民の大多数が歯周病に罹患している現在、罹患率を下げるにはできるだけ早期に歯周病発症の原因を取り除き、予防することが必要である。10歳代前半ですでに歯周炎が発症していることからも、学童期、思春期における歯肉炎症のメカニズムを解明すると供に、歯周病発症および進行のリスクファクターを検討する必要がある。 今回の研究の目的は学童期、思春期の口腔内環境を多角的に捕え、歯周病発症のリスクファクターの検討を行うため、基礎データの収集を行うことである。 1.対象:小学生、中学生、高校生およびその両親で同意の得られたもの 2.代表歯を上下、左右1、6番とし以下の診査を行う。 Plaque Index,Gingival Index,Pocket Depth,Attachment Level 細菌検査 近心頬側より滅菌ペ-パ-ポイントにて歯肉縁下細菌を採取 DNA Probeで細菌の同定を行う。 3.歯列不整、顎関節異常の検査 4.アンケート調査(食生活、口腔衛生習慣、その他) 5.データ解析 上記のデータを解析し、歯周病発症と関連性の高いファクターを選択することを目的として本学小児歯科学教室の協力を得、現在資料を収集、細菌の同定終了を持ってデータ解析を行なう予定である。来年度は、この結果をもとに対象数をふやしさらに詳しい検討を行なう。
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