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2000 年度 実績報告書

アブフラクションによるクサビ状欠損形成のメカニズム解明と修復法の検討

研究課題

研究課題/領域番号 09671971
研究機関神奈川歯科大学

研究代表者

花岡 孝治  神奈川歯科大学, 歯学部, 講師 (40198776)

研究分担者 三橋 晃  神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (20239289)
キーワードアブフラクション / クサビ状欠損 / グラスアイオノマーセメント / 破壊靭性 / コンポジットレジン / 接着疲労耐久性 / 樹脂含浸層 / 象牙質接着
研究概要

象牙質接着の主体である樹脂含浸層形成において最も重要である象牙質内へのレジンの浸入程度をより詳細に評価する目的で顕微ラマン分光法を応用し検討するとともに,う蝕により影響を受けた象牙質の再石灰化,残存細菌の不活化等を目的としてフッ素徐放性材料からの象牙質への直接的フッ素(F)の取り込みを検討し,以下の結果を得た.
実験I 顕微ラマン分光法を応用 脱灰象牙質への樹脂の浸透を明確に評価するため,Kaiser社ラマン分光光度計(5000レーザー:532μm,空間分解能1μm)を用いて3ステップの接着システムScotchbond Multi-purposeにより形成された象牙質-樹脂界面のマッピング測定を行ったところ,Bis-GMAのベンゼン環に由来する3072cm^<-1>(_=C-H)および1610cm^<-1>(C=C)のピークは象牙質側に向かうにつれて減少し,逆に象牙質のリン酸に由来する962cm^<-1>のピークは増加し,両変化曲線から,幅8μmの樹脂含浸層内のCa脱灰量とレジンの浸透の関係が明瞭に示された.この結果,顕微ラマン分光法の応用は,クサビ状欠損歯における硬化象牙質へのレジン浸入程度を評価できる有効な手法であることが示された.
実験2 樹脂含浸層とFの拡散 F徐放性コンポジットレジンUnifil FとUnifilbond(Non-F)により形成された樹脂含浸層界面付近のF分布をEPMAにて分析した結果,口腔内液の関与が無い状態でも受動的なF濃度勾配により樹脂含浸層を超えて下部象牙質までFが拡散しFの効果が期待できることが示された.今後,クサビ状欠損歯の硬化象牙質に対するFの浸入状態を検討する予定である.

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公開日: 2002-04-03   更新日: 2016-04-21  

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