動物実験に関しては、昨年度において下顎左右測第4前臼歯、第1大臼歯を抜去後にインプラント一次手術および二次手術を行い、片測につき直径3.75mm、長さ8.5mmのスクリュー型インプラント体を3本ずつ埋入、アバットメントおよびヒーリングキャップを装着したビーグル犬2頭に対して、角形印象用コーピングと各個トレーを用いた精密印象採得、アバットメントレプリカと超硬質石膏による作業模型製作後にインプラント上部構造の製作を行っている。インプラント上部構造とアバットメント間の適合状態の評価に関しては、3次元座標測定装置を利用した方法を検討中であり、規格化された適合状態を設定するため、インプラント上部構造の製作方法を改良中である。なお、二次手術後は1日1回歯ブラシによる機械的な口腔清掃を実施し、周囲組織の安定化を図っている。今後は、規格化した適合状態の上部構造を装着して、周囲組織における変化をX線写真、組織学的に検討する予定である。 有限要素法による解析については、昨年度の科学研究費にて購入したコンピュータおよびコンピュータソフトを用いて有限要素モデルを作成している。インプラント体部のモデル作成に必要と考えられたコンピュータソフトの講習会に出席し、使用方法に関する研修を受け、現在インプラント体部を含む有限要素モデル全体に対して、より精度の高い解折を目的とした改良を施している。
|