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1997 年度 実績報告書

三叉自律神経反射からみた全身麻酔薬の評価

研究課題

研究課題/領域番号 09672031
研究種目

基盤研究(C)

研究機関北海道大学

研究代表者

亀倉 更人  北海道大学, 歯学部附属病院, 講師 (80214550)

研究分担者 赤池 忠  北海道大学, 歯学部, 教授 (70010105)
福島 和昭  北海道大学, 歯学部附属病院, 教授 (00002361)
鎌田 勉  北海道大学, 歯学部, 助手 (20091431)
キーワード三叉神経 / 自律神経 / 三叉神経減圧反応
研究概要

本研究の目的は最近使用されるハロゲン化吸入麻酔薬が三叉神経-循環動態の関係に及ぼす影響を調べることであった.初年度では,まず,動物実験に最も多く使用される麻酔条件下で三叉神経電気刺激のみによる循環動態の変動を検討した.測定項目は,観血的動脈圧,心拍数,大動脈血流量,大脳皮質血流量とした.電気刺激には白金双極電極を用い,オトガイ神経を,持続時間0.5mSの矩形波にて,頻度1,5,10,50Hz,強度0.5,5,20mA,の12の条件で,それぞれ10秒間刺激した.実験は,ウレタン,α-クロラロースを腹腔内投与後,気管切開を行い,アルクロニウムにて不動化し,人工呼吸下で行った.上行大動脈血量は,電磁血流計(MFV-3200,日本光電)にて,大脳皮質血流量は,レーザードップラー血流計(ALF-2100,アドバンス)にて測定した.
血圧の低下は,5および10Hzの刺激において著名で,強度5および20mAの刺激で平均約40%の血圧低下を認めた.心拍数においてもすべての刺激様式において減少を認めたが,その程度は平均約5〜6%の減少にとどまった.上行大動脈血流量の減少も認められたが,その程度は平均約6〜7%にとどまった.これらのことから,オトガイ神経刺激によって惹起される血圧低下は,交感神経活動の減少によっておこった末梢血管抵抗の低下が主原因であり,心拍出量の低下の関与は少ないことが示唆された.なお,大脳皮質血流量は,平均動脈圧の変動とほぼ同様の変化を示し,平均で約40%の減少を認めた.ついで,セボフルランとイソフルランがこれらの変化に与える影響を検討した.1MACの投与では,オトガイ神経電気刺激による循環動態の変動は抑制されなかった.
来年度は,吸入麻酔薬によって三叉神経電気刺激による循環動態が抑制される条件を検討するとともに,自律神経活動の変動もあわせて検討する予定である.

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] 亀倉 更人: "家兎オトガイ神経電気刺激による循環反射の検討-第2報 血流量による検討-" 日本歯科麻酔学会雑誌. 25・4. 607 (1997)

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公開日: 1999-03-15   更新日: 2016-04-21  

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