研究概要 |
1. 口腔癌(偏平上皮癌や悪性黒色腫)細胞株を培養し, E1AF遺伝子のRNAレベルの発現をみて,発現の高いものと低いものに分類すた。 (西川,小田島)。その結果、悪性度の強い癌組織から確立した細胞株では、RNAレベルでE1AF遺伝子の強い発現が見られた。 2. 次に、今度はE1AF遺伝子の蛋白レベルでの発現を検討することも重要であると考え、以下の実験を行った。 3. E1AF遺伝子の一部を発現ベクターに組み込み、これらを大腸菌(M15)に感染させ、E1AF遺伝子蛋白を大量に発現させた。これらの大腸菌から蛋白をを抽出し、これらはカラムを用いてE1AF遺伝子蛋白を精製した。得られた蛋白をウサギの皮下に免疫し(約7週間)、抗E1AF血清を得た。得られた免疫血清が、抗E1AFポリクロナール抗体であることをE1AF遺伝子蛋白を用いてウエスタンプロット法で確認した。 4. 次に、実験1で使用した同じ細胞株を培養し,その細胞株から蛋白を抽出し、こられをサンプルとして、得られた抗EIAFポリクロナール抗を一次抗体としてウエスタンプロット法を行った。その結果、口腔癌(偏平上皮癌や悪性黒色腫)細胞株の中で悪性度の強いものは、RNAレベルでは、E1AF遺伝子が強く発現しているののであるが、蛋白レベルでは、発現のあまり見られないもの、またはまったく認められないものも数多く存在することが、明らかになった。
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