研究課題/領域番号 |
09672040
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研究種目 |
基盤研究(C)
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
中野 久 新潟大学, 歯学部・附属病院, 講師 (60180329)
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研究分担者 |
磯野 信策 新潟大学, 歯学部・附属病院, 助手 (10168289)
小野 和宏 新潟大学, 歯学部, 助手 (40224266)
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キーワード | 口唇口蓋裂 / 鼻咽腔閉鎖機能 / 構音獲得 / 2段階口蓋形成 / 音圧分析 |
研究概要 |
2段階口蓋形成術を施行した口唇口蓋裂患児、および軟口蓋形成術を施行した軟口蓋裂患児を対象に、研究計画に沿って進めている。本年度は口唇口蓋裂児の口蓋形成手術後の鼻咽腔閉鎖機能および言語についての評価を行った。 1対象:軟口蓋形成術後の口唇口蓋裂患児20例(4歳〜6歳)。 2評価方法:1)口腔内視診所見 2)頭部X線規格写真およびX線テレビ所見 3)超音波所見 4)鼻咽腔ファイバー所見による鼻咽腔閉鎖機能評価(中野、小野)、および言語評価およびナゾメーターによる音圧分析評価(磯野)。なお音声分析として今回購入した音響分析装置による評価については機器の調整中のため本年度の結果は出てこない。また術後に明らかな鼻咽腔閉鎖機能不全を有し、スピーチエイド(鼻咽腔閉鎖機能不全を補う床装置)を装着し、構音訓練を行っている患児8例についての同様の検査を行い、鼻咽腔閉鎖機能の変化と構音改善との関連について分析した(中野、磯野)。 3結果:1)鼻咽腔閉鎖機能評価 3歳および4歳時では母音における閉鎖機能は良好であるが子音では軽度不全を認める症例が約50%であった。5歳、6歳では子音での閉鎖機能が70-80%であり、閉鎖機能獲得過程が判明した。2)言語評価 正常言語獲得例は4歳時約20%、5歳時約25%、6歳時約60%であった。出現した異常構音は音門破裂音が最も多く、口蓋化構音、咽頭摩擦音、側音化構音、鼻咽腔構音であった。 平成10年度以降音響解析装置による評価を加えさらに検索が必要である。
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