研究概要 |
対象は入院の上歯科治療を予定した65歳以上の患者を対象とした。治療は通常の歯科治療で、抜歯を除いて口腔外科的手術はいれていない。治療前日の入院とし、形態型自動血圧心拍計(A&D TM2425)を装着し,経時的に心電図R-R間隔、STレベル、非観血血圧、環境温、体動(運動量、姿勢)を経時的に測定した。測定間隔は治療時は5分間隔、昼間は30分間隔、夜間は1時間間隔で測定を行った。現在測定データーは解析ソフト(エ-アンドデ-TM2025-15)によりR-Rパワースペクトラム、LH・HFトレンド、血圧、脈拍、心拍、STレベルなどの経時的変化を算出して傾向を得、患者の全身状態、歯科治療の種類等との対比を行っているところである。痴呆患者では記憶力障害、妄想、幻覚が起き始めている患者では携帯型自動血圧心拍計を装着しておくのが難しい症例が多くい。人格が荒廃してくると口腔清掃に関心が無くなり、また義歯の装着および管理も難しくなる。さらに片麻痺などが生じて植物的になると咀嚼、嚥下が難しくなり歯科治療の場に現れなくなる傾向にあり、重症患者の計測に考慮しているところである。
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