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1999 年度 実績報告書

口腔扁平上皮癌に対する抗癌剤感受性試験と免疫組織化学的特性との比較検討

研究課題

研究課題/領域番号 09672079
研究機関朝日大学

研究代表者

村松 泰徳  朝日大学, 歯学部, 講師 (30247556)

キーワード口腔扁平上皮癌 / メタロチオネイン / 抗癌剤感受性試験 / シスプラチン / 免疫組織化学
研究概要

頭頚部癌手術例より生検材料を摘出後、SDI、ATP法による感受性試験と抗メタロチオネイン抗体によるメタロチオネイン蛋白の局在について、平成9年度、10年度に引き続き症例の蓄積を行った。最終的に感受性試験の評価可能症例数は36例の口腔・咽頭扁平上皮癌、喉頭癌、頸部食道癌症例で、感受性試験は主に、現在最も広く使用されている抗癌剤のシスプラチン(CDDP)を中心に行った。また同時に、抗メタロチオネイン(MT)抗体により免疫組織学的検索を行い、薬剤感受性との相関性について検討した。
免疫組織学的検索によるMT蛋白の局在については、標本採取前に何らかの治療が行われた口腔・咽頭癌11症例ではMT陽性細胞率の平均が17.85%、未治療17症例では25.19%、上顎洞癌3症例は4.56%であった。また組織学的に、高分化型9症例17.04%、中分化型13症例21.92%、低分化型6症例31.06%の陽性細胞率であった。
感受性試験の評価可能症例数はSDI法21症例、HDRA法15例であった。SDI法では14例、HDRA法では3例がCDDP感受性試験で50%以上の腫瘍発育抑制率を示す高感受性群で、SDI法で7例、HDRA法で12例は50%未満の低感受性群であった。
これらの結果から36例中MT標識細胞率が15%以上でなおかつCDDP腫瘍発育抑制率50%未満の薬剤低感受性群の症例は11例、MT標識細胞率が15%未満でCDDP腫瘍発育抑制率50%以上の薬剤高感受性群の症例は14症例であり、36症例中25症例(69.4%)にMT蛋白の存在とCDDPの薬剤感受性との間に相関性が認められ、MT蛋白の存在下ではCDDPの薬剤効果が低下することが示唆された。

  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Y.Muramatsu,Y.Hasegawa,et.al: "Metallothionein Immunoreactivity In Head and Neck Carcinomas;Special Reference to Clinical Behaviors and Chemotherapiec Responses"Anticancer Research. 20. 1-8 (2000)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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