(1) 調査対象の男女大学生をさらに追加し(計1477名)、男女60-80歳対象者(計319名)とそれぞれの小学生時、20歳時の歯科保健意識について世代間で比較検討した。20歳時には大学生の方が高年代者より甘味に対する制限をしているが、逆に間食は多い。時代背景から高年代者は、小学生時のかかりつけ歯科医が非常に少なく、早期治療も行き届かなかった。また、小学生時に歯磨き無しも約25%みられるなど、歯科保健意識の不十分さが認められた。また、8020に自信のある大学生男子は33%、女子は24%と差がみられた。 (2) 高校生について同様の調査を行い、学校保健委員会で活用した。調査により、高校生の健康への意識は全体的に向上していることがわかったが、歯および歯疾患への関心が薄いようであった。これを全学的に紹介し、歯科保健意識の啓蒙活動としたした。 (3) 歯科保健指導を実践した小中学校(13校)へ訪問し、養護教諭からその内容を聞き取り調査した。その結果、重点的に行われているのは、学校行事、委員会活動、学級活動、個別指導の順であった。3項目以上にわたって指導効果ありと評価したのは6校であり、中には、多くについて効果なしの評価もみられた。また、家庭での指導に保護者の多くが参加したのは1校のみであり、家庭での歯科保健の啓発の必要性を認識した。 他に、ビデオによる歯科保健実践校から資料を得、その活用について検討した。
|