研究概要 |
GTaseの機能を解析するにあたって,挿入変異をおこして変異株を作成する際に使用する抗生物質耐性マーカーの最適化を試みた. まず現在我々が使用している大腸菌ーレンサ球菌シャトルベクターpVA838に含まれるエリスロマイシン耐性遺伝子を切り出し,そのDNAシークエンスを決定した. 次にそのシークエンスを元にPCR反応用オリゴヌクレオチドプライマー設計した.その際組み込みに便利なように各種制限酵素の認識配列を付け加えた.ついでPCRによってこのエリスロマイシン耐性遺伝子カセットを増幅した. この増幅されたカセットをS.mutansMT8148株のgtfD遺伝子の中間部に挿入し,これをS.mutansMT8148株に形質転換した.エリスロマイシンを用いてスクリーニングしたところ,エリスロマイシン耐性変異株では,gtfD遺伝子にコードされているGTase-Sの発現がほとんど見られなかった. この結果は作成したエリスロマイシン耐性遺伝子カセットが正常に機能しており,さらなる解析に使用可能であることを示唆している.
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