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1998 年度 実績報告書

超音波画像,筋電図及び顎運動記録を組み合わせた舌運動異常の多面的評価

研究課題

研究課題/領域番号 09672110
研究機関鹿児島大学

研究代表者

井上 龍治  鹿児島大学, 歯学部, 助手 (80295261)

研究分担者 数藤 正人  鹿児島大学, 歯学部附属病院, 助手 (10284895)
山口 孝二郎  鹿児島大学, 歯学部, 助手 (00210360)
キーワード舌運動 / 超音波 / 舌筋 / 筋電図 / 顎運動
研究概要

舌運動異常を多面的に解析,評価するため,咀嚼時の顎運動と顔面骨格形態の関連,嚥下時の顎筋・外舌筋の活動と顔面骨格型の関連,正常嚥下者と舌突出癖者の嚥下時舌背の上下動を調べた.
1. 前方滑走運動の距離と角度は∠ANB,Overbite,Overjetと有意な正相関があった.前方開口運動角と後方開口運動角は∠MP-SN,∠MP-FHと有意な正相関.S-N,A'-Ptm'と有意な負相関があり,下顎限界運動範囲はGonial angleと有意な正相関,A'-ptm',Cd-Goと有意な負相関があった.左右の側方滑走運動角はOverbiteと有意な正相関,右側方滑走運動角はANS-Meと有意な負相関があった.
2. 閉口筋の側頭筋前部,咬筋のどちらかにバーストのある者はshort face(S)群で多く,long face(L)群で少なかった.オトガイ舌筋(GG)と顎二腹筋前腹(DI)の活動開始の時間差は,S群とaverage face(A)群ではGGがDIより先に活動を開始したが,L群では殆どなかった.GGの筋活動の積分値は,S群がA群に比べて大きかった.
3. 舌背の上下動のパターンは,嚥下開始時に上昇するタイプUと,沈み込んでから上昇するタイプDに,上昇後にプラトー形成が明瞭なタイプl,不明瞭なタイプ2,プラトー形成のないタイプ3に分類された.正常嚥下者(NS)群ではU-1型が6名,U-3型が3名,D-2型とD-3型がそれぞれ3名,舌突出癖者(TT)群ではD-2型とD-3型がそれぞれ5名に分けられた.これらのパターン間で上下動の計測値を比較すると,最下点と最高点の高さ,基準線より下にある時間,最初の下降速度,上昇後の下降速度には有意差がなかったが,最高点に達する時間はU-1型が最も短かくプラトーにある時間はU-1型が最も長かった.最高点に達するまでの上昇速度はU-1型が最も速かった.
以上のことから,超音波画像,筋電図及び顎運動記録を組み合わせることにより,舌運動異常の多面的評価が可能と考えられた.

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 濱坂卓郎: "顔面骨格型の垂直的変位と顎筋および外舌筋の活動との関連" 西日本歯科矯正学会雑誌. 43. 10-17 (1998)

  • [文献書誌] 中村圭介: "下顎限界運動と顔面骨格ならびに顎関節の形態との関連" 西日本歯科矯正学会雑誌. 44. 91-99 (1998)

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公開日: 1999-12-11   更新日: 2016-04-21  

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