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1998 年度 研究成果報告書概要

市販お茶製品摂取による組織中フッ素濃度

研究課題

研究課題/領域番号 09672117
研究種目

基盤研究(C)

配分区分補助金
応募区分一般
研究分野 矯正・小児・社会系歯学
研究機関昭和大学

研究代表者

古山 公英  昭和大学, 歯学部, 講師 (10119191)

研究期間 (年度) 1997 – 1998
キーワードフッ素 / 粉末茶 / 動物実験 / ラット / 血漿 / 硬組織 / 軟組織
研究概要

高濃度にフッ素(F)が含まれているお茶の葉を粉末にした製品が,「食べるお茶」として市販されている。これらを毎日摂取することはF摂取量の増大はもちろん,お茶の葉中の多有機質中Fが胃酸によってionic Fへと遊離,吸収される事も著者の成績から明らかである。しかし,これらの製品を摂取した場合の各組織へのF分布についての報告は少ない。
本研究は,摂取されたお茶の葉中の多有機質中のFがionic Fへと遊離し,体内にどのように分布されるかを検討する事を目的とした。比較対象としてionic Fのみの缶入りお茶製品(緑茶,ウーロン茶)の2群を設けたが,動物数を少なくするために対照群および通常の飼料群は設けず,先に行った低F飼料の成績と比較検討した。
1. 平均体重増加量に投与群間の差はみられず,粉末茶および缶入りお茶製品による影響はなかった。
2. 血漿中へのionic Fの増加が,粉末茶および缶入り製品ともに認められ,粉末茶中の多有機質中のFがionic Fとして血漿中に移行した事が推察された。ただし,通常飼料群と比較した場合にはいずれも有意に低い値であった。
3. 硬組織(大腿骨,切歯)中のionic Fは,血漿中ionic Fと同様の傾向であったが,血漿中ionic Fとの相関では,高い相関がみられたのは緑茶群のみであった(r=0.85)。
4. 軟組織中のionic Fは,各投与群とも対照群と比べ高い値を示し,また通常飼料群との比較でも高い値を示す投与群がほとんどであった。
5. 缶入り製品の投与群の方が,粉末茶投与群に比べ硬・軟組織中の蓄積量が高い傾向を示している事は,粉末茶中の多有機質中Fで摂取するよりもionic Fで摂取した方が蓄積量が高くなる可能性が示唆されるが,例数が少ないのでさらに検討が必要である。

  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] 古山公英ほか: "粉末茶からの人工胃液及び腸液によるフッ素溶出の検討" 昭和歯学会雑誌. 18・2. 174-182 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [文献書誌] Masahide KOYAMA,et al.: "Fluoride release from powdered tea leaves treated with artificial gastric and intestinal juices." The Journal of Showa University Dental Society. Vol.18, No.2. 174-182 (1998)

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 1999-12-08  

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