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1999 年度 実績報告書

触媒的不斉非対称化によるメソエンジオール類のキラル資源化法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 09672134
研究機関東北大学

研究代表者

廣谷 功  東北大学, 大学院・薬学研究科, 助教授 (70192721)

キーワードキラル合成素子 / キラル-4-オキシシクロヘキセノン / エナンチオ制御合成 / (-)-zeylenol / (+)-pipoxide / (-)-tonkinenin A / (-)-uvarigranol G / (-)-epizeylenol
研究概要

これ迄の研究によってbicylo[2.2.1]heptane骨格をバックグランドに持つメソ対称性のシクロヘキセン-1,4-ジオールビスシリルエーテルの触媒的不斉化反応によってキラルな4-オキシシクロヘキセノンとして機能するキラル合成素子の効率的合成法を確立し,2種の天然物[(-)-キナ酸および(-)-シキミ酸]の効率的な合成法を確立している.本研究ではさらなる適用範囲の拡大をめざし,多酸素化された5種のシクロヘキセニルメタノールベンゾエート天然物の合成を検討した.
まず,(+)-ケトン体をα-カルボメトキシ化し,α,β-不飽和esterを合成した後,二重結合のdihydroxyl化反応,retro-Diels-Alder反応を経由して(-)-zeylenolの合成を達成した.さらに(-)-zeylenolに対して分子内の光延反応を行い,C-1とC-2にエポキシドを有する(+)-pipoxideの合成を行った.また,(ミ)-zeylenolのアリルアルコールを二酸化マンガンを用いて酸化を行ったところ,(-)-tonkineninAが得られ,報告された構造はC-1,C-3位の絶対配置が間違っていることを明らかにできた.ついで,(-)-tonkineninのカルボニル基を立体選択的に還元し,(-)-uvarigranol Gの合成も達成した.一方,(-)-zeylenol合成中間体のα,β-不飽和esterから得られるエポキシドから,(-)-zeylenolのC-1の異性体と報告されている(-)-epizeylenolの合成を行ったが,機器データが一致せず(-)-epizeylenolの報告されている構造も間違っていることを明らかにできた.

  • 研究成果

    (4件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (4件)

  • [文献書誌] Kou Hiroya: "Preparation of the Synthetic Equivalents of Chiral Cyclohexadienone and Cycloheptadienone :The Enantio- and Diastereo-controlled Synthesis of (-)-Clavularin B"Synlett. 5. 529-532 (1999)

  • [文献書誌] Hiromi Nakajima: "A Stereocontrolled Route to (-)-Epibatidine Using A Chiral cis-Cyclohexadiene-1,4-diol Equivalent"Synlett. 9. 1405-1406 (1999)

  • [文献書誌] Masatoshi Honzumi: "Integrated Synthesis of Conduritols A-F Using a Single Chiral Buiding Block"Chemical Communications. 19. 1985-1986 (1999)

  • [文献書誌] Kou Hiroya: "The First Enantiocontrolled Synthesis of Naturally Occurring Polyoxygenated Cyclohexenylmethanol Dibenzoates, (-)-Zeylenol, (-)-Uvarigranol G, (-)-Tonkinenin A and (+)-Pipoxide"Chemical Communications. 21. 2197-2198 (1999)

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公開日: 2001-10-23   更新日: 2016-04-21  

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